外壁塗装とは?タイミング、費用、業者の選び方など、外壁塗装のいろはを解説

マイホームで長く快適に暮らしていくためには、定期的なメンテナンスを欠かすことができません。

中でも外壁塗装は重要なメンテナンスのひとつといわれていますが、なぜ定期的に外壁塗装を行わなければならないのかが分からないという方も少なくないのではないでしょうか。

そこで本記事では、外壁塗装の基礎知識や外壁塗装が必要な理由、外壁塗装を行わないで放置した場合のリスク、外壁塗装に対する誤った知識などを紹介するほか、外壁塗装工事の工程やメンテナンス時期の目安となる劣化症状などについて紹介します。

本記事を読むことで、外壁塗装に関する必要な知識を概ね知ることができます。

目次

外壁塗装とは? 外壁塗装の5つの目的

外壁の塗装作業

外壁塗装を行うためにはまとまった費用が必要になるため、業者に依頼する際にはその必要性を心から納得した上で、慎重に業者の選定を行うことが大切です。

外壁塗装を行う主な目的は以下の5つです。

外壁を紫外線などの外的要因から守るため
雨漏りやシロアリの被害から住宅を守るため
美観を保つため
断熱性や遮熱性を向上させるため
外壁の汚れを防ぐため

5つの目的について詳しく紹介します。

外壁を紫外線などの外的要因から守るため

外壁塗装を行う最大の目的は、住まいを雨風や紫外線から保護することです。

建物は一年中雨風や紫外線に晒されているため、どんどん塗膜の劣化が進行していきます。‌外壁塗装に使われている塗料には塗料の種類ごとにそれぞれ寿命があって耐用年数が定められているため、塗膜が著しく劣化してしまうと建物を保護することができなくなり、雨風や紫外線によるダメージを大きく受けるようになってしまいます。‌

外壁内部にまで雨水が侵入してしまうと外壁内部にたまった水分が徐々に侵食し、構造躯体に損傷を与えるようになります。このような事態を防ぐために数年に一度外壁塗装によるメンテナンスを行う必要があります。

定期的なメンテナンスを行うことで、ひび割れや塗膜の剥がれといった劣化症状の進行を食い止めることが可能になります。

雨漏りやシロアリの被害から住宅を守るため‌

定期的に外壁塗装を行うことにより、雨漏りやシロアリなどによる住宅被害を防止することができます。‌塗膜の劣化をそのまま放置し続けると雨水が室内に侵入し、雨漏りやシロアリ被害の発生などを引き起こす恐れがあります。

そうなってしまうと構造躯体が著しい損傷を受け、最悪の場合には大規模な修繕や建て替えが必要になってしまうこともあります。‌‌

美観を保つため

外壁塗装を行う目的で最も分かりやすいのが、住まいの美観を保つことといえます。

外壁表面の塗膜に経年劣化が見られるようになると、色褪せや汚れの付着、コケやカビなどが発生するようになり非常に見栄えが悪くなってしまいます。定期的に外壁塗装を行うことで住まいの美観を回復させるばかりでなく、配色を変えることで住まいの印象もガラリと変わり、イメージチェンジすることも可能になります。

断熱性や遮熱性を向上させるため

塗装工事に使用する塗料の種類によっては、外壁や屋根にさまざまな機能を付加することができます。

塗料に付加されている機能で代表的なもののひとつが、断熱性や遮熱性を向上させる機能です。断熱性や遮熱性に優れた塗料は太陽熱を効果的に反射し、塗膜表面の温度上昇を軽減する機能を持っています。

こうした塗料を使用することで室内温度の上昇を抑えることができるので、夏になると室内に熱がこもってしまう家にはおすすめの塗料といえます。

外壁の汚れを防ぐため

塗料の中には、外壁の汚れを軽減する防汚機能を持つ塗料があります。

外壁を塗膜でコーティングすることにより、雨水によって自動的に汚れを洗い流す「セルフクリーニング機能」や、太陽光によって汚れが分解される「光触媒機能」などのさまざまな汚れ防止機能を持った塗料が開発・販売されています。

その他では、「防カビ・防藻機能」を持つ塗料や、伸縮性の高い塗膜によって雨水の侵入を防ぐ「防水機能」を持つ塗料などがあるため、目的によって塗料を選択すると良いでしょう。

外壁塗装には寿命がある!外壁塗装を行う適切なタイミング

ナチュラルで自然な外観の住宅

先述したように建物は一年中雨風や紫外線の影響を受けているため、塗膜は経年と共に日々劣化していきます。したがってどんなに耐久性の高い塗料であっても、必ず塗り替えが必要になる時期が到来します。

そこでこの章では、外壁の塗り替えを行う時期とタイミングについて紹介します。

新築後10年が最初の目安

一般的な戸建住宅では、新築してから10~15年が経過すると外壁の塗り替えが必要になるとされています。

しかし築後10年が経過する頃にはさまざまな劣化症状が見られるようになるため、住まいを長持ちさせるためにはできるだけ早めに塗り替えを行うことが大切です。新築後10年が最初のメンテナンス時期の目安であることを意識しておくと良いでしょう。

塗料の耐用年数から適切な時期を判断する

適切な外壁塗装の塗り替え時期を判断するためには、現在使用されている塗料の耐用年数から判断する方法があります。

通常の場合、新築住宅にはシリコン塗料が多く使用されているためメンテナンス時期は新築後10年前後が目安といわれていますが、実際には現在使用されている塗料の種類によって最適な塗り替え時期が異なります

塗料の種類ごとの耐用年数の目安は次のようになります。

塗料の種類 耐用年数の目安
アクリル塗料 5年~8年
ウレタン塗料 7年~10年
シリコン塗料 10年~15年
ラジカル(制御型)塗料 12年~15年
光触媒塗料 12年~20年
フッ素塗料 15年~20年
無機塗料 20年~25年

‌お住まいのご自宅に使用されている塗料が不明な場合は、施工した業者などに尋ねてみると良いでしょう。

劣化症状から適切な時期を判断する

塗料の耐用年数は塗料の種類だけではなく、施工品質や施工精度、建物の立地条件、周辺環境などによっても異なります。

そのため、塗料の耐用年数に関わらず外壁に劣化症状を発見した場合には必ず専門家による点検を行い、必要であれば早めにメンテナンスを行うことが大切です。

ここでは、外壁塗装の主な劣化症状と劣化が生じる順序を紹介します。

色褪せや変色

ほとんどの塗料には塗膜を保護するための樹脂が含有されていますが、長期間紫外線や雨風に晒され続けることで樹脂の中に含まれている顔料が浮き出て劣化し、色褪せや変色が目立つようになります。

色褪せや変色は外壁塗装の劣化症状で最初に発生するものですが、このような現象が見られるようになったら、そろそろ塗り替えを検討する時期が迫っているといえます。

塗料の色褪せについては、以下の記事で詳しく解説しています。‌

 

チョーキング現象

チョーキング現象とは「白亜化現象」とも呼ばれ、塗装表面を手で触ると白い粉状のものが付着する現象のことをいいます。

白い粉の正体は、雨や紫外線の影響で塗料の中の合成樹脂が分解され、顔料が粉状になって塗膜表面に現れたものです。

このようなチョーキング現象は色褪せと同時に発生することが多いといわれていますが、自然な劣化現象ではなく施工不良が原因で発生することもあり、放置すると外壁の劣化を進行させてしまう可能性もあります。詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

 

ひび割れ

建物の外壁に発生するひび割れには、ヘアークラックと呼ばれるひび割れ幅が0.3mm未満の微細なひび割れと、幅0.3mm以上の構造クラックと呼ばれるひび割れがあります。

ヘアークラック程度のひび割れは塗膜の経年劣化が原因で発生することが多く、構造クラックは地震による揺れや振動などの外的要因で多く発生します。

ヘアークラックであれば経過観察が必要なものの早急にメンテナンスを行う必要はありませんが、構造クラックの場合には建物の防水性にも問題が生じるので、早急にメンテナンスを行う必要があります。

外壁に発生するひび割れについては、以下の記事を参考にして下さい。

 

外壁の剥がれ

塗膜が劣化して防水性能が失われると塗膜の内部に雨水が侵入し、塗膜に膨れや剥がれが生じるようになります。

また、塗膜の浮きや剥がれは施工不良が原因で発生することもあります。

いずれの場合であっても塗膜の密着性や耐久性が失われているといえるので、早急に塗り替えなどのメンテナンスを行う必要があります。‌外壁の剥がれは軽微なものに関してはDIYで補修できるものもあります。詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

 

コーキング(シーリング)の割れや剥がれ

サイディングなどの外壁材の継ぎ目やサッシ廻りには、隙間を埋めるためにコーキング材(シーリング材)が充填されています。

コーキング材(シーリング材)にはゴム製の樹脂が使用されていて、隙間からの雨水の侵入を防いだり、外壁材同士がぶつかって破損したりするのを防いでいます。

しかしコーキング材も経年劣化でやがて弾力性を失い、肉痩せして隙間が生じたり、ひび割れや剥がれが発生したりするようになります。このような劣化症状が見られるようになったら、メンテナンス時期の到来を示しています。

コーキングの補修方法については、以下の記事を参考にして下さい。

 

藻やコケの発生

塗膜が劣化して防水機能が低下すると外壁に雨水が浸み込みやすくなり、湿気を含んだ壁面にコケや藻が繁殖するようになります。

特に湿気が溜まりやすい北面の外壁で発生しやすいため、洗浄などによる定期的なメンテナンスが必要になります。

しかし塗膜の劣化なども藻やコケが発生する原因となるため、外壁の塗り替えが必要かどうかの判断を専門業者に仰いだ方が良いでしょう。

外壁材の種類から耐用年数を判断する

金属サイディングを使用した住宅

近年の住宅にはさまざまな外壁材が使用されていますが、外壁材の種類ごとにメンテナンスの頻度や耐用年数が異なります

主な外壁材の種類ごとの耐用年数は、以下の表のようになります。

外壁材の種類 メンテナンスの頻度 耐用年数
窯業系サイディング 7年~10年 40年
金属系サイディング 10年~15年 40年
木質系サイディング 7年~10年 30年
樹脂系サイディング 10年~20年 60年

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次に外壁材の種類ごとの特徴を詳しくみていきましょう。

窯業系サイディング:国内シェアナンバーワンの外壁材

窯業系サイディングは国内の住宅においてシェアナンバーワンの外壁材で、セメントに繊維質を混ぜ、板状に形成したものです。

防火性、耐震性、耐風圧性、防水性に優れ、デザインが豊富なのがメリットです。

ただし劣化が進行して撥水性能が低下するとコケやカビが発生しやすく、耐用年数が短くなってしまうので、定期的なメンテナンスが欠かせません。

窯業系サイディングについては、以下の記事を参考にして下さい。

 

金属系サイディング:リフォームなどにも使用される外壁材

金属系サイディングは柄付けされた金属板と断熱効果のある裏打材によって構成された外壁材で、軽量で断熱性に優れているため建物への負担を軽減することができ、リフォームなどにもよく使用されています。

また、地震の際にも強く、建物の倒壊やひび割れの可能性が他の外壁材よりも低いといわれています。しかし経年劣化で塗装面にチョーキング現象が発生することもあります。金属系サイディングについては、以下の記事を参考にして下さい。

 

木質系サイディング:天然木を使用した外壁材

木質系サイディングは天然木を材料とし、表面に塗装を施した外壁材です。

断熱性に優れていて温もりのある木のデザインが人気ですが、吸水性の高い木材の性質上劣化しやすく、他のサイディングと比較すると耐用年数は短くなります

木質系サイディングについては、以下の記事を参考にして下さい。

 

樹脂系サイディング:メンテナンスフリーの外壁材

樹脂系サイディングは塩化ビニール樹脂で作られており、耐腐食性があってひび割れしにくいのが特徴です。

軽量なので耐震性にも優れていて凍害なども起こりにくいことから、寒冷地でよく使用されています。

また、本体に顔料が練り込まれているため色褪せや塗膜の剥がれがなく、基本的に塗り替えは必要ありません。しかし日本国内での普及率はわずか1%程度と少ないため、施工できる業者が少ないことがデメリットとなっています。

樹脂系サイディングについては、以下の記事で詳しく紹介しています。‌

 

タイル:外壁塗装によるメンテナンスが必要ない外壁材

外壁塗装に用いられているタイルは、原材料である土や石、砂といった自然素材を高温で焼き成型したものです。

無機質の外壁材なのでタイル自体へのメンテナンスは基本的には必要ありませんが、目地部分のメンテナンスは必要になります。また、近年でタイルの保護や艶出しといった目的でクリア塗装を行うケースが増えています。

クリア塗装については、以下の記事を参考にして下さい。

 

上記以外の外壁材(木造・トタン)

錆びにくくするために亜鉛でメッキされた鋼板のことをトタンといいます。

外壁材として100年以上に渡って使用されてきた外壁材ですが、近年ではあまり使われなくなっています。

また、切断面や傷ついた部分からサビが発生しやすく、熱伝導率が高いため夏になると表面温度が80℃前後に達することもあります。

トタンから金属系サイディングなどにリフォームする方法などもありますが、トタンを使用し続ける場合は定期的な塗り替えや断熱対策が不可欠となります。

外壁塗装工事の費用相場

外壁塗装工事の中心価格帯は90万~120万円といわれていますが、一般的な床面積30坪の住宅では60万~100万円程度の費用を見込んでおく必要があります。

坪数ごとの外壁塗装の費用相場については、以下の記事で解説しています。‌

 

また、使用する塗料の種類(グレード)によっても外壁塗装費用が異なるほか、塗装工事の際に使用する足場代が10万~20万円かかります。

足場代がどれくらいかかるのかは、建物の平面図があればご自身でも計算することができます。詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

 

坪数ごとの費用相場

建物の坪数(延べ床面積)ごとの大まかな塗装費用の相場は、以下の表のようになります。

坪数(㎡数) 塗装面積の目安 外壁塗装費用
30坪(99㎡) 120㎡ 937,000円
40坪(132㎡) 160㎡ 1,147,000円
50坪(165㎡) 200㎡ 1,358,000円

塗装面積はあくまでも目安ですので、階数などによっても変動します。また、外壁塗装費用に関しても建物の構造や立地などにより変動します。‌‌

外壁塗装工事の工程

足場

これから初めて外壁の塗り替え工事を行う方にとっては、工事にかかる日数や作業内容が気になるという方も多いのではないでしょうか。そこでこの章では、外壁塗装工事の工程と作業内容を紹介します。

各工程の所要時間や工事が長引くケースなどは、以下の記事を参考にして下さい。

 

近隣への挨拶・事前の工事準備

外壁塗装工事の着工日が決まったら、まずは現場近隣への挨拶回りを行います。

工事中は職人の出入りや工事車両の駐停車、騒音や異臭が発生し、近隣住民迷惑を掛けることが予想されます。

そのため、事前にしっかりと挨拶を行い、近隣住民の理解を得ておくことが大切です。近隣住民への挨拶時には、外壁塗装工事の工程表や粗品(タオル、石鹸等)を持参すると良いでしょう。

足場設置・外壁洗浄・下地処理を行う

足場は職人が高所作業を行う際の作業床となるもので、外壁塗装工事には不可欠なものです。設置は半日~1日程度で終わりますが、騒音が発生することもあります。‌

足場の設置後、塗装工事に先立ち外壁の高圧洗浄を行い、外壁に付着している汚れやコケ、カビ、剥がれかけた旧塗膜などを特殊な機械を使って洗い落とします。この作業には丸一日程度かかることが多く、作業後は外壁表面を完全に乾燥させる必要があります。

‌乾燥後はケレン作業やひび割れ補修、サビ落としなどの下地処理を行います。下地処理は塗料の密着を良くするためのもので、非常に重要な工程です。ケレン作業などの下地処理については、以下の記事を参考にして下さい。

 

周囲に塗料を飛散させないために養生を行う

下地処理が終了したら次に養生を行います。

養生とは外壁塗装に使用する塗料が付着してはいけない部分をビニールや養生テープなどで保護することをいい、現場の状況によっては近隣に塗料を飛散させないようにします。

養生の仕方次第で塗装の仕上がりにも影響を与えることが多いので、丁寧な作業が必要になります。

塗装を行う

養生が終了したら、いよいよ塗装工事に着手します。

はじめにシーラーやフィラー、プライマーと呼ばれる下塗り専用塗料で下塗りを行います。

その際には外壁材と下塗り材の相性を見極めることが大切で、一般的には窯業系サイディングには吸い込み止めを兼ねたシーラー、クラックが発生するモルタルにはヒビを埋めて平滑にするフィラー、密着性と錆止めが必要な金属サイディングにはプライマーを使用します。

その他の注意点は下記の通りです。

外壁塗装には適した気象条件などがある

外壁塗装は基本的に一年中季節を問わず施工可能ですが、塗装に適切な気象条件があり、これにあてはまらない場合には塗装を行うことができません。

詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

 

外壁塗装は3回塗りが基本!

外壁塗装は、下塗り→中塗り→上塗りの3回塗りが基本で、下塗りには専用の下塗り材、中塗りと上塗りには同じ塗料を使用して重ね塗りを行います。(一部例外有り)

また、各塗料には塗料メーカーが定めている乾燥時間があり、必ず厳守する必要があります。

塗り回数が不足していたり塗料の乾燥時間が不足していたりする場合には、塗料の耐久性が低くなる、塗膜に剥がれが生じるなどの不具合の原因になるので注意が必要です。

詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

 

外壁以外への塗装も重要

外壁塗装を行う際には、一般的に雨樋や破風板、鼻隠し、幕板、軒天、ベランダ(防水)などの外壁以外の部分も併せて塗装を行います。このようにすることで、足場代を節約できるメリットがあります。

詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

 

足場、養生シートを撤去する

塗装工事が終了したら、塗装業者が塗り残しや塗りムラなどがないかを点検したあとで、足場や養生シートを撤去します。

施主立ち合いのもと、最終確認を行う

最後に施主立ち合いのもとで最終確認を行います。特に問題がないようであれば引き渡しとなります。

外壁塗装で使用する塗料の種類と特徴

塗料

外壁塗装に使用する塗料にはさまざまな種類があり、塗料の種類やグレードによって価格が異なります。

塗料の種類と工事費用の相場は次のようになります。

塗料の種類 耐用年数の目安 工事費用の相場
アクリル塗料 5年~8年 1,000円~1,800円/㎡
ウレタン塗料 7年~10年 1,500円~2,500円/㎡
シリコン塗料 10年~15年 1,800円~3,500円/㎡
ラジカル(制御型)塗料 12年~15年 2,200円~4,000円/㎡
光触媒塗料 12年~20年 3,800円~5,500円/㎡
フッ素塗料 15年~20年 3,500円~5,000円/㎡
無機塗料 20年~25年 4,500円~5,500円/㎡

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次にそれぞれの塗料の特徴を紹介します。

アクリル塗料:安価で扱いやすい塗料

アクリル塗料は安価で扱いやすいものの耐用年数が短いため、近年では外壁塗装に使用されることはほとんどなくなりつつあります。

一方で発色が良いというメリットがあるので、「数年持てばよい」という期間限定の建物には使用されることがあります。

アクリル塗料については、以下の記事で詳しく解説しています。‌

 

ウレタン塗料:安価で一定の耐久性がある塗料

ウレタン塗料は以前は外壁塗装で最も多く使用されていましたが、現在はより耐久性の高いシリコン塗料との価格差がほとんどなく、使用頻度が少なくなりました。

しかし木から金属まで塗装する場所を選ばないという汎用性がメリットで、環境や立地によってはそれなりの耐用年数が期待できます。

ウレタン塗料については、以下の記事で詳しく解説しています。‌

 

シリコン塗料:外壁塗装でよく使用されるベーシックな塗料

シリコン塗料は外壁塗装に最も多く使用されている塗料ですが、最近はシリコン塗料以上に耐用年数が長くコストパフォーマンスに優れた塗料が数多く市場に出回るようになってきたため、人気に陰りが出てきました。

しかし数多くの製品が存在するので選択肢が多く、ノウハウが蓄積されています。一方、シリコン塗料という理由だけで採用してしまうと失敗するケースもあるので注意が必要です。

シリコン塗料については、以下の記事で詳しく解説しています。‌

 

ラジカル(制御型)塗料:チョーキング現象を発生させない塗料

ラジカル(制御型)塗料は2010年代から登場した比較的新しい塗料で、チョーキング現象を発生させない塗料として開発された塗料です。シリコン塗料よりも耐用年数が長く、ほとんどの塗料が低汚染機能を備えています。

しかし施工実績が少ないため、耐用年数の実績が現時点ではわからないというデメリットがあります。‌ラジカル制御型塗料については、以下の記事で詳しく解説しています。‌

 

光触媒塗料:セルフクリーニング機能を搭載した汚れに強い塗料

光触媒塗料は太陽の光に反応して汚れを分解するセルフクリーニング効果を持つ塗料です。分解された汚れは基本的に雨水によって洗い流されるので、長期間建物の美観を維持することができます。

しかし無機質系の汚れや過度の汚れには対応することができず、雨や太陽光(紫外線)の当たらない場所では効果が薄くなります。

光触媒塗料については、以下の記事で詳しく解説しています。‌

 

フッ素塗料:耐久性や耐熱性が高く耐用年数が長い塗料

フッ素塗料は外壁塗装に使用する塗料の中でも高価で耐用年数が長いため、頻繁に塗り替えができない大規模なビルや商業施設などに数多く採用されていて、耐候性や寿命の長さが証明されています。

ただし近年では、ほぼ同価格帯でさらに耐用年数が長い無機塗料が存在しています。フッ素塗料については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

無機塗料:耐候性と耐用年数が高い高級塗料

無機塗料は耐用年数が20年以上といわれる高耐久塗料で、塗料の原料に無機物を配合したものです。

値段が高いものの非常に耐候性が高いため、塗り替え周期が長くなるのが最大のメリットといえますが、他の部分とメンテナンスサイクルを合わせることができず、結果的に割高になってしまう可能性があるので注意が必要です。

無機塗料については、以下の記事で詳しく解説しています。

外壁塗装の工法・塗り方

足場での外壁塗装作業

この章では、外壁塗装の工法と塗り方の種類を紹介します。

外壁塗装の塗り方

一般的な外壁塗装に採用される工法には、刷毛塗り、ローラー塗装(手塗り)、吹き付け塗装の3種類の工法があります。ここでは、それぞれの塗装方法を紹介します。

刷毛塗り

刷毛塗りとは刷毛を使って手作業で塗装することをいい、主に狭い面積や細かい部分を塗装する際に用いられる方法です。

ローラーや吹き付けで塗装するのが難しい場所を塗装するのに向いている塗装方法で、タッチアップなどの部分的な補修作業にも良く使われていますが、一般的にはローラー塗装や吹き付け塗装と併用して行われています。

一方、広い面積を塗装するには不向きで時間がかかってしまいます。また、ローラーや吹き付けよりも職人の経験と技量によって仕上がりに差が出やすいのがデメリットといえます。

ローラー塗装(手塗り)

ローラー塗装は、ローラーの毛(繊維)に塗料を含ませて塗装したい部分にローラーを押し当てて転がしていくことで塗装する方法です。

外壁の塗り替え工事では現在は一般的な塗装方法となっていて、広い面を一気に塗装できます。また、吹き付け塗装と違って塗料が飛散しにくいため、隣家との距離が近い住宅密集地においても比較的容易に塗装することができます

吹き付け塗装

吹き付け塗装はスプレーガン(塗料を噴射できる塗装用具)を使用して、塗料を霧状にして塗装面に吹き付けて着色する塗装方法です。施工が早く比較的低コストなので、ローラー工法が主流になる前は一般的に行われていた塗装方法ですが、塗料が飛散しやすく音が出るので住宅密集地では施工しにくい方法といえます。しかし現在でも、大規模建築物の塗り替え工事では吹き付け塗装が行われることがあります。

手塗りと吹き付け塗装はどちらがおすすめ?

手塗りと吹き付け塗装には、どちらにもメリットとデメリットが存在します。

一般的には、早く塗装作業を終了させたいのであれば作業スピードが早い吹き付け塗装がおすすめですが、細かい部分が多いのであれば手塗りが適しているといえます。

また、きちんと施工手順を守って塗装すれば手塗りでも吹き付け塗装でも仕上がりに差が出ることはほとんどないといえます。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

 

塗装箇所によっても塗り方が変わる

塗装工事では、塗装箇所によって塗り方が変わることが少なくありません。

塗装する場所や下地の状況、周辺環境、外壁材の種類、塗装する部位などによって最適な工法(手塗りか吹き付け塗装か)や塗料の種類(油性塗料か水性塗料か)などを選択することが大切です。

外壁塗装の仕上げ・デザイン

左官仕上げ

外壁塗装では、色だけではなく仕上げのパターン(模様)によっても個性的な雰囲気を演出することができます。

近年では工場で模様や柄をつけたサイディングボードが主流となっていますが、現場で職人が模様をつけることも可能です。ここでは、外壁の仕上げにおけるパターンの種類を紹介します。

リシン仕上げ

リシン仕上げとは、上塗り塗料に細かい砂利や砂などの骨材を混ぜてリシンガンで吹き付ける仕上げ方法です。リシン仕上げを行なった外壁は砂壁のような仕上げになり、和風の趣を出したい場合におすすめです。

また、リシンの凹凸をさらに職人が粗く削って仕上げる「リシン掻き落とし」という工法もあり、掻き取りの加減で微妙な変化を付けることができます。

リシン仕上げについては、以下の記事で詳しく解説しています。

 

スタッコ仕上げ

スタッコ仕上げはリシン仕上げに近いイメージですが、リシンよりも5~10mmほど塗料を厚く塗る仕上げ方法になり、吹き付け後にさらにコテやローラーで凸部を平らに抑える工法です。‌

リシン仕上げよりも厚みがある分、立体的で重厚感のある仕上がりになり、耐久性も向上します。非常に風合いが良いのですが、汚れやすいのがデメリットになります。

スタッコ仕上げについては、以下の記事で詳しく解説しています。

 

ゆず肌仕上げ

ゆず肌仕上げとは、外壁にゆずの表面のような凹凸のある模様をつけることをいいます。塗料の粘度を調節したり吹き付け方を工夫したりすることで、さまざまなバリエーションを出すことができます。‌

ゆず肌仕上げについては、以下の記事で詳しく解説しています。‌

 

つやあり、つやなしの違い

外壁塗装に使用する塗料にはつやあり塗料とつやなし塗料があり、太陽光などの光源の反射率の高い塗膜のことを「つやあり」といい、反射率の低い塗膜の場合は「つやなし」と呼びます。

また、反射率に応じて「つやなし」「3分つや」「5分つや」「7分つや」「つやあり」に分類され、つやあり塗装は表面が滑らかで汚れにくい、つやなし塗装は表面に凹凸があるため汚れが付着しやすいといった特徴があります。

詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

 

色についてはカラーシミュレーションアプリがおすすめ

外壁塗装の失敗例でよくあるケースが、塗装してみたら想像していたイメージと違ってしまったという事例です。事前にサンプル帳で見た色と、実際に仕上がった色が違って見えることは決して少なくありません。

そこで外壁塗装の色決めを行う際におすすめしたいのがカラーシミュレーションアプリです。無料で使用できるものも多いので、色決めの際はカラーシミュレーションアプリを活用することをおすすめします。‌おすすめのカラーシミュレーションアプリは、以下の記事で紹介しています。

外壁塗装に適した季節と注意ポイント

先述したように、外壁塗装は気象条件(気温5℃以上、湿度85%以下)さえ守れば一年中いつでも施工することができます

しかし地域によっては適した時期が異なるので、季節ごと、月ごとのメリットとデメリットを考慮の上で工事する時期を決定することが大切です。地域ごとのベストシーズンなどは、以下の記事で紹介しています。‌

 

この章では簡単に季節ごとの特徴と注意するポイントを紹介します。

春(3月・4月・5月):秋と並び外壁塗装に人気の季節

春は比較的天候が安定しているため、悪天候により工期が延びてしまうことが少なく、秋と並んで外壁塗装に人気の季節といえます。また、湿度が低いため塗料が乾きやすく、工事期間中窓を閉め切っていても過ごしやすいというメリットがあります。

一方では塗装業者が繁忙期に入るため、希望通りの日程で工事を行うことができないことがあります。そのため、春に外壁塗装工事を行う場合にはできるだけ早めに工事の予約をしておくことが大切です。‌春の外壁塗装については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

梅雨時期(5月・6月・7月):気象条件を守ることで施工可能

梅雨の時期は雨天で工事ができないことが多く、工期が予定よりも延びてしまいがちなのがデメリットといえます。

雨天でさえなければ塗装に適切な湿度を守ることで工事を行うことが可能ですが、工期が長引くと困るという場合には別の時期を選んだ方が無難といえます。‌梅雨時期の外壁塗装については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

夏(7月・8月):作業時間も長く塗料も乾きやすい時期

夏は気温が高く塗料の乾きが早いため、予定通りに工事が進みやすいのがメリットです。また、日没が遅いので作業時間が多く取れるのもメリットといえるでしょう。

一方で工事中には窓を閉め切った状態になるので、蒸し暑い部屋の中で過ごさなければならないこともあります。また、盆休みを挟むと工期が長くかかってしまうデメリットがあります。‌夏場の外壁塗装については、以下の記事で詳しく解説しています。‌

 

秋(9月・10月・11月):春と並び外壁塗装に人気の季節

秋も春と同様に湿度が低いため、塗料が乾きやすく作業がスムーズに進みます。また、気温も下がって過ごしやすくなるため、窓を閉め切った室内でも比較的快適に過ごすことができます。

しかし秋の長雨や台風の影響で、工期が延びてしまうことがあるのが難点です。そして秋も塗装業者の繁忙期になるので、春同様に早めに工事の予約を入れておくことが大切です。‌秋の外壁塗装については、以下の記事で詳しく解説しています。‌

 

冬(12月・1月・2月):寒冷地以外では施工可能

冬場は日照時間が短くなるため、他の季節と比べて作業時間が限られ、若干工期が長くなる傾向があります。また、寒い地域の場合には気温が5℃を下回ってしまって作業ができないこともあります。

他にも結露や霜などの影響で作業不可になることがあるので、余裕を持った工期設定が必要になります。‌一方、塗装業者によっては新春キャンペーンなどを行って、割引価格で工事を請け負っていることもあるようです。‌冬場の外壁塗装については、以下の記事を参考にして下さい。

外壁塗装を行わないことのリスク

外壁のはがれ

外壁塗装が必要な時期とわかっていながらも、さまざまな理由から先延ばしにしている方も少なくないのではないでしょうか。

そこでこの章では、外壁塗装を行わないことのリスクについて紹介します。

建物の耐用年数を低下させてしまう

適正な時期に外壁塗装を行わなくても、すぐに雨漏りが発生したり外壁が崩れてしまったりするようなことはほとんどありません。

しかし建物の外壁は常に雨風や紫外線に晒されているため、確実に経年劣化が進行していきます。

そしてそのまま放置し続けると、気付いた時にはすでに重大な問題(雨漏り、構造躯体の腐蝕、シロアリ被害等)が発生していることも決して少なくありません。そうなってしまうと、建物の耐用年数を著しく低下させてしまうことになります。

補修費用が高額になる

雨漏りの発生、構造躯体の腐蝕、シロアリ被害の発生等があると、その補修費用は高額になってしまうことがほとんどです。

単に雨漏りを修理するだけではなく、構造躯体を補修するためには大工工事の他に内装工事も必要になります。また、シロアリ駆除にもお金がかかります。外壁塗装を行わずに放置しこのような症状が発生してしまった場合には、補修費用の総額が外壁塗装工事費用よりも高額になると考えてほぼ間違いないでしょう。

建物の資産価値が低下する

建物は定期的に適正なメンテナンスを行うことで良好な状態を長く維持することができ、建物本来の資産価値を保つことができます。

しかし外壁塗装などの必要なメンテナンスを怠ってしまうと建物の劣化が著しく進行し、資産価値が下落してしまいます。建物の資産価値を維持していくためにも、メンテナンスコストを惜しまないことが大切です。

外壁塗装でよく聞く間違った知識3選

外壁塗装を行うにあたって、時々間違った認識をしている方を見かけることがあります。

そこでこの章では、外壁塗装に関するよくある誤解を3つ紹介します。

1:目に見える劣化症状がないので外壁塗装は必要ない

外壁表面の塗膜に色あせや変色などが見られたとしても、雨漏りや塗膜の剥がれ、ひび割れなどの明らかな被害や損傷がないので外壁塗装はまだ必要がないという方がいます。しかし被害が発生した時はすでに手遅れといえる状態です。

外壁塗装は、こうした被害が発生するのを未然に予防するために行なうものです。被害を受ける前にしっかりとメンテナンスを行うことが大切です。

2:外壁塗装にはまとまった費用がかかるので先送りしたい

外壁塗装には建物の規模によっても異なりますが、一般的には60万~100万円程度のまとまった費用がかかります。

しかし先述したようにそのまま放置し続けると劣化が著しく進行し、最悪のケースでは大規模な修繕や建て替えが必要になってしまうことがあります。

その場合の費用は当然ながら非常に高額になってしまうので、そうなる前に費用を惜しまないことが大切です。

また、自治体によっては外壁塗装時に利用できる補助金があるので、事前に調べてみると良いでしょう。‌外壁塗装で受け取れる助成金や補助金の条件については、以下の記事で詳しく解説しています。‌

 

3:工事で発生する騒音がうるさい

外壁塗装工事では、足場の組み立て・解体作業時や高圧洗浄作業中に騒音が発生します。

しかしローラー工法による塗り替えを選択すれば、メインの塗装作業中に騒音が発生することはありません。(吹き付けの場合には、塗装工事中にも機械音が発生します)‌音が発生するのは3日間程度なので、事前に近隣に対してきちんと挨拶を行うことで近隣からのクレームを回避することが可能です。‌

騒音が発生する工程などについては、以下の記事を参考にして下さい。

正しい外壁塗装業者の選び方

外壁塗装業者の中には残念ながら悪徳業者と呼ばれるような業者も数多く存在し、実際に被害に遭ってしまう方も少なくありません。‌悪徳業者による詐欺被害なども多く、外壁塗装の依頼を検討する際には事前に悪徳業者の手口や怪しい見分け方などを知っておく必要があります。詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

この章では、外壁塗装業者の選び方を紹介します。

 

複数の業者から相見積もりを取得する

適正価格で正しい塗装工事を行ってくれる業者を見極めるためには、複数の業者に同じ条件で相見積もりを依頼し、各社の見積もり書の内容をよく比較検討することが大切です。

その際には単に金額の高い安いだけで判断するのではなく、適切な塗料や施工方法、必須になる工事、不要な工事、各社の提案などをしっかりと吟味するようにしましょう。‌相見積もりの正しい取り方や見積もりの比較方法については、以下の記事を参考にして下さい。

 

適正価格で工事を行っているかを確認する

外壁塗装には、足場代などの付属する工事を含めそれぞれに費用相場があります

それらの費用相場をあらかじめ知っておくことで、業者が提示する見積もり金額が適正価格かどうかの判断ができるようになります。各項目や坪数ごとの費用相場は、以下の記事で詳しく紹介しています。‌

 

点検に時間をかけているかどうかを確認する

外壁塗装業者に工事の見積もり依頼後に業者側による現地調査が行われますが、10分程度現場を簡単に見まわすだけの業者もいれば、1時間~1時間半ほどの時間をかけて建物の細部まで点検を行う業者もいます。

どちらの業者が適正な工事を行ってくれるのかは明確です。

また、点検の際に撮影した写真などを元に丁寧に状況を説明してくれる業者であれば更に信頼度が高いといえるでしょう。

保有している資格を確認する

住宅の外壁塗装工事業を開業するにあたっては特に免許や許可を取得する必要がないため、どんな業者でも外壁塗装工事を行うことができます。

しかし「塗装技能士」や「建設業の許可」(請負金額が500万円以上の工事を行う場合は必要)は、規定の実績や経験などがなければ取得することができません。これらの有資格者が在籍していたり建設業の許可を受けている会社であったりすれば、より信頼度が高いといえるでしょう。‌信頼できる業者が保有する資格などは、以下の記事で紹介しています。

 

施工実績を確認する

施工実績が豊富な会社であれば、長く多くのお客様から選ばれてきたことの証といえます。地域内にその会社の施工現場があるかどうか、知人にその会社で施工した人がいるかどうかなどを確認してみましょう。

また、会社のホームページなどで施工実績を確認してみるのも良いでしょう。

インターネットなどで口コミを確認する

インターネット上の口コミも、業者の評判を知るためには有効な手段の一つといえます。近年では口コミサイトが数多く存在しているので、それらを確認してみることをおすすめします。

外壁塗装の口コミの正しい見方や評判の高い業者の見つけ方は、以下の記事で紹介しています。‌

日々のセルフチェックで外壁塗装時期を見極めよう

外壁塗装が必要かどうかを判断するためには塗装業者に現場を見てもらうのが一番ですが、セルフチェックを行うことで自分でもある程度の判断をすることができます。

定期的にセルフチェックを行うことで、適切なメンテナンス時期を見極めることができます。

  • 外壁に触ると手に白い粉がつく(チョーキングの発生)
  • 外壁に藻やコケ、カビが付着している
  • 外壁の目地やサッシ廻りのコーキング(シーリング)にひび割れや剥がれなどがある
  • 塗膜に浮きや膨れが見られる
  • 塗膜が剥がれている箇所がある
  • 外壁にひび割れが発生している

これらの項目にあてはまるものがあったら、できるだけ早いうちに外壁塗装業者に相談するようにしましょう。

まとめ

外壁塗装には単に住まいの美観を良くするだけではなく、建物を雨風や紫外線から守り雨漏りやシロアリ被害を防いで資産価値を維持する大切な役割があります。

近年は耐久性の高い塗料や高機能な外壁材も数多く登場していますが、決してメンテナンスが不要なわけではありません。住まいを長く健全な状態に保ち快適に暮らしていくためにも定期的に点検を行い、早め早めのメンテナンスを心掛けて欲しいと思います。

この記事のライター:亀田 融
東証一部上場企業の不動産・建設会社の建築部門に33年間勤務。 13年間の現場管理経験を経て、取締役事業部長に就任。 事業部内で年間1000件以上のリフォーム工事を手掛けるなかで、中立的立場でのコンサルティングの必要性を実感し、独立を決意。 現在はタクトホームコンサルティングサービスの代表として、住まいに関する専門知識を生かし、多岐にわたり活躍している。 (保有資格:一級建築施工管理技士、宅地建物取引士、マンション管理士、JSHI公認ホームインスペクター、インテリアコーディネーター、マンションリフォームマネジャー、日本不動産仲裁機構ADR調停人)

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