外壁塗装120万は相場通り？見積もり額が適正か知りたい！
外壁塗装の工事費用が約120万円かかると業者から提示された方の中には、本当に120万円かかるのか？120万円は適正な価格なのか？という疑問を持たれた方も多いと思います。
また、見積もり書の工事費用の内訳の確認方法が知りたいという方もいらっしゃると思います。
そこでこの記事では外壁塗装の工事費用が約120万円であると業者から提示された方に向けて、外壁塗装の費用相場や少しでも外壁塗装費用を安くする方法などを紹介します。
目次
外壁塗装の120万円は適正価格？まずは坪数をチェック！
建物の外壁塗装にかかる費用は塗装面積を求めてから算出しますが、塗装面積は一般的に建物の坪数(延べ床面積)が大きくなるほど増加します。
そのため、坪数(延べ床面積)がわかれば大まかな外壁塗装費用を知ることが可能です。
塗装業者に「外壁塗装費用が120万円かかる」といわれた場合には、まずは建物の坪数(延べ床面積)を確認することで見積もり書の金額が適正なのかどうかを概ね判断することができます。
建物の坪数(延べ床面積)ごとの外壁塗装費用の相場は、次のようになります。
| 建物の坪数(延べ床面積) | 外壁塗装費用の相場 |
| 20坪 | 40～80万円 |
| 30坪 | 60～90万円 |
| 35坪 | 80～120万円 |
| 40坪 | 90～140万円 |
| 50坪 | 100～150万円 |
延べ床面積が35坪以上の建物の場合には外壁塗装費用が120万円かかることが多いといえますが、20坪の建物の外壁塗装費用が120万円になる場合には相場よりもかなり高いと判断できます。
国内の平均的な一戸建て住宅の大きさは30坪前後です。
しかし、30坪で外壁塗装に約120万円の費用がかかるといわれた場合には、使用する塗料の種類や外壁補修の有無及び補修の範囲、外壁塗装を行う時期などを必ず確認しておく必要があります。
なお、建物の坪数別の外壁塗装費用の傾向は次のようになります。
20坪：120万の場合見直しが必要
延べ床面積が20坪の住宅は国内の住宅の中では比較的小さめのサイズで、平屋建てであることも珍しくありません。
塗装面積も広くはないので、外壁塗装費用が120万円かかることはほとんどないといえます。
しかし外壁の劣化が著しくて大掛かりな補修が必要になる場合や、屋根の塗装を併せて行う場合には約120万円になることもあります。
そのため、複数の業者に相見積もりを依頼して、補修箇所や工事内容を良く確認することが大切です。
30坪：120万になる可能性もある
国内の家屋の平均的なサイズである30坪の住宅は2階建てであることが多く、3～4人家族向けの住宅といえます。
外壁塗装費用の相場は60～90万円ですが、使用する塗料の種類や外壁の劣化状態、建物の形状、立地条件などによっては120万円になることがあります。
そのため、20坪の場合と同様に複数の業者から相見積もりを取得して、各社の見積もり書の内容を比較検討する必要があるといえるでしょう。
30坪の住宅への外壁塗装にかかる費用相場や内訳などは、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
35坪：120万は適正価格だが安くできる可能性も
国内の住宅の中ではやや大きめといえる35坪の住宅の外壁塗装費用の目安は80～120万円であるため、120万円は相場の範囲内といえます。
しかし使用する塗料の種類や工事内容、施工範囲、施工する時期などを見直すことで、工事費用を更に安くできる可能性もあります。
35坪の住宅への外壁塗装にかかる費用相場や内訳などは、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
40坪：120万は適正価格の可能性が高い
40坪の住宅は国内では大きめの住宅ですが、外壁塗装費用の相場は90～140万円なので、塗装業者から120万円といわれた場合には適正価格である可能性が高いといえます。
どうしても120万円以内で外壁塗装を行いたい場合は、塗料のグレードを下げることで工事費用の節約が可能です。
しかしその場合は、メンテナンス周期が短くなるなどのデメリットがあるということを知っておく必要があります。
40坪の住宅への外壁塗装にかかる費用相場や内訳などは、こちらの記事でも紹介しています。
50坪：120万は適正価格の可能性が十分に高い
50坪の住宅は国内ではかなり大きな住宅であることから、外壁塗装の費用相場も100～150万前後と高額になります。
業者から約120万円と提示された場合は適正な価格であるといえます。
しかし、あまりにも安すぎる費用を提示された場合には、使用する塗料のグレードが低いものであったり、本来必要な工程が省かれていたりする可能性があるので注意が必要です。
50坪の建物への外壁塗装にかかる費用相場や内訳などは、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
外壁塗装の各工程の費用相場
外壁塗装の工事費用には費用相場がありますが、各工程や材料などにもそれぞれの費用相場があります。
この章では、外壁塗装の工程とそれぞれの費用の相場を紹介します。
足場の組み立て・養生シートの設置
足場は高さ2メートル以上の場所で作業を行う際に労働安全衛生法で設置することが義務付けられているものなので、外壁塗装を行う際には安全対策のうえで省くことができないものになります。
足場代は30坪前後の建物の場合には約20万円かかり、建物が大きくなるほど設置費用が高額になります。
また、足場にはさまざまな種類があり、住宅の外壁塗装現場で採用されている主な足場の種類と単価(掛け面積1㎡あたりの材工価格)は次のようになります。
| 足場の種類 | 内容 | 単価(1㎡あたりの費用) |
| 単管抱き足場 | 主に狭小地で使用する簡易的な足場 | 600～800円/㎡ |
| 単管ブラケット足場 | 単管パイプにブラケットを取り付け、足場板を設置した足場で、3階建て住宅にも対応可能 | 700～1,000円/㎡ |
| くさび式足場(ビケ足場) | 近年、住宅の新築工事の際にもよく採用されている足場 | 1,000～1,200円/㎡ |
| 屋根足場 | 5.5寸勾配以上の急勾配の屋根を塗装する際に設置する足場 | 800～900円/㎡ |
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尚、足場には現場の近隣に高圧洗浄水や塗料などが飛散するのを防ぐために飛散防止ネット(養生シート)を設置する必要があり、費用相場は150～200円/㎡となります。
また、塗装する箇所以外に塗料が付着するのを防ぐため、玄関ドアやサッシなどをビニールやテープなどを使って養生します。養生テープの費用相場は250～350円/㎡程度になります。
なお、足場代は坪数などが分かればご自身でも概算を出すことが可能です。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
高圧洗浄
高圧洗浄は塗装工程に先がけて、塗装面に付着しているチリやホコリ、油脂、コケ、藻、カビなどの汚れを取り除く工程です。
通常は100～150㎏/㎠程度の高圧水で汚れを洗い落としますが、汚れの種類や落ちにくさに合わせて洗浄方法を変える必要があるため、外壁の汚れ具合によっては通常の高圧洗浄よりも費用がかかってしまうことがあります。
主な洗浄の種類とそれぞれの費用相場は次のようになります。
| 洗浄の種類 | 費用の相場 |
| 高圧洗浄(通常タイプ) | 150～250円/㎡ |
| 高圧洗浄(トルネード洗浄) | 200～300円/㎡ |
| 薬品洗浄(手洗い) | 800～900円/㎡ |
トルネード洗浄とは高圧洗浄機のノズルをトルネードノズルに付け替えて行うもので、先端がグルグルと廻って通常の高圧洗浄よりも勢いのある水を噴射させて洗浄します。
また、薬品洗浄は高圧洗浄だけでは落ちない頑固な汚れを薬品を使用して取り除くことをいいます。
高圧洗浄の基礎知識や種類、費用相場などはこちらの記事でも詳しく紹介しています。
ケレン作業・シーリングの補修
外壁の表面に高圧洗浄でも除去できない汚れや塗膜の浮き、サビなどがある場合には、塗装工程に入る前にきちんと補修しておかなければなりません。
ケレン作業とは外壁表面に付着した汚れやサビなどの異物を除去して塗装面を平滑に均すことをいい、1種から4種までの4種類があります。
目的に応じて使い分けますが、一般的な住宅の場合には電動工具や手工具を使ってサビや汚れを除去する3種ケレンと、主に塗膜の付着を良くするために行う4種ケレンが多く使われています。
ケレン作業の費用相場は600～800円/㎡程度になります。
ケレン作業の重要度などについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
一方シーリング(コーキング)とは外壁材の隙間や目地などを塞いで主に雨水の侵入を防止するためのものになります。
シーリング（コーキング）は外壁の塗膜と同様に経年により劣化が進行してしまうので、外壁塗装を行う際には劣化具合に合わせた補修が不可欠です。
外壁材が窯業系のサイディングである場合はもちろん、モルタルなどの外壁であっても、ひび割れが発生している場合にはシーリングで補修します。
シーリングの補修方法には「打ち替え(既存のシーリング材をすべて撤去して新たにシーリングを打ち直す)」と「増し打ち(既存のシーリングの上にシーリングを充填する)」の2種類がありますが、基本的には「打ち替え」を行います。
それぞれの費用相場は次のようになります。
| 項目 | 費用相場 |
| シーリング増し打ち | 500～1,000円/ｍ |
| シーリング打ち替え | 900～1,500円/ｍ |
シーリングの補修方法や工事の種類、流れなどはこちらの記事でも詳しく紹介しています。
このように、既存の外壁の状態によってケレン作業やシーリングの補修に費用がかかってしまう場合には、30坪以下の住宅であっても外壁塗装費用に120万円以上かかってしまうこともあります。
外壁の塗装
外壁塗装に使用する塗料にはさまざまな種類があり、種類ごとに耐用年数と単価(塗装面積1㎡あたりの価格)が異なります。
主な塗料の種類と耐用年数、施工価格の相場は次のようになります。
| 塗料の種類 | 耐用年数 | 施工価格 |
| アクリル塗料 | 5～8年 | 1,000～1,800円/㎡ |
| ウレタン塗料 | 7～10年 | 1,500～2,500円/㎡ |
| シリコン塗料 | 10～15年 | 1,800～3,500円/㎡ |
| ラジカル(制御型)塗料 | 12～15年 | 2,200～4,000円/㎡ |
| 光触媒塗料 | 12～20年 | 3,800～5,500円/㎡ |
| フッ素塗料 | 15～20年 | 3,500～5,000円/㎡ |
| 無機塗料 | 20～25年 | 4,500～5,500円/㎡ |
現在の外壁塗装ではシリコン塗料が最も多く使われており、事前に塗料の指定をしていない場合は基本的にシリコン塗料の施工価格に応じて見積もり書が作成されています。
そのため、見積もり書に記載された塗装代が通常よりも高額である場合は、グレードの高い塗料で見積もり書を作成している可能性もあります。
なお、どんな塗料を使用するのかは外壁材の種類や築年数、劣化具合によってもさまざまです。
塗料の選び方については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
付帯部分の塗装
外壁塗装では足場の設置が不可欠なので、外壁と同時に付帯部塗装も行った方が結果的に足場代を節約できてお得になります。
また、ベランダの塗装や防水工事なども併せて行うことをおすすめします。
ただし同時に行う工事が増えるほど工事費用も高額になるので、その場合には30坪未満の住宅であっても費用が120万円を超えてしまうこともあります。
ベランダ塗装の費用相場については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
諸経費
外壁塗装業者の見積もり書の中には、足場代や塗装工事代金の合計金額の5～10％程度が諸経費として上乗せされていることがほとんどです。
諸経費に含まれているのは、材料・資材の運搬費や作業員の交通費、通信費、事務職員の人件費などです。
しかし、大手企業に工事を依頼して中間マージンが発生する場合には諸経費がその分高額になり、見積もり総額が120万円を超えてしまうことがあります。
外壁塗装費用が建物ごとに変動する理由
外壁塗装では、同じ坪数(延べ床面積)の建物であっても塗装費用は建物ごとに異なります。
そこでこの章では、建物ごとに外壁塗装費用が変動する理由を紹介します。
塗料：グレードが高くなるほど工事費用は高額に
業者に外壁塗装の見積もり依頼をする際、事前に使用したい塗料の種類を特に指定しなかった場合には、シリコン塗料を使って工事を行うことを前提として見積もり書が作成されます。
塗料は塗料のグレードが施工単価が異なり、グレードが高くなるほど塗装費用が高額になります。
しかし費用面だけではなく、外壁の劣化状態や立地条件なども考慮したうえで塗料を選ぶことが大切です。
外壁の色分けをする場合は費用が割り増しになる
外壁塗装に際し、業者側は塗料を一缶ごとに仕入れます。
そのため、ツートンカラーなど複数の塗料を使用して色分けを行う場合は、そのぶん塗料代が加算されます。
外壁の色分けやツートンカラーについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
塗装面積：広さと工事費用は比例する
外壁塗装費用は塗装面積から算出されるので、塗装面積と比例して塗装代も高額になります。
一般的には同じ坪数(延べ床面積)の住宅であっても、階数の違いによって外壁塗装費用も異なります。
たとえば3階建ての建物の方が2階建ての建物よりも塗装面積が広くなる傾向があり、その分塗装費用が高額になります。
3階建ての建物への外壁塗装にかかる費用などは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
建物の形状やデザイン・築年数
外壁の塗装面積は建物の階数や窓の大きさ、数、建物の形状・デザイン、屋根の形状(切妻、寄棟、片流れ等)、間取りなどによっても前後します。
たとえば同じ坪数の家でも、凹凸が多い複雑な形状の建物ほど外壁の塗装面積が大きくなり、外壁塗装にかかる費用が高額になります。
また、築年数が経過しているとその分外壁の経年劣化が進行して補修が必要なケースもあるため、その場合は別途補修費用が必要です。
そのため、外壁材そのものの経年劣化が著しい場合には、業者から外壁塗装ではなく外壁の張り替えや重ね張りのリフォームをすすめられることがあります。
外壁の劣化状況：補修範囲が広くなる場合は工事費用がアップ
建物の築年数にかかわらず、紫外線や雨風などの影響を受けやすいエリアに建っている建物や沿岸部に建っている建物、長年定期的なメンテナンスを怠っていた建物などは、外壁塗装を行う際に大掛かりな補修工事が必要になることもあります。
そしてあまりにも外壁の状態が酷い場合には、業者から外壁の張り替えなどをすすめられるケースがあります。
外壁に発生する劣化症状や各劣化症状の補修方法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
外壁塗装を行う時期：春と秋は塗装業者の繁忙期
外壁塗装の施工業者は1年の中で気温が安定していて塗料が乾燥しやすい春と秋が繁忙期になり、夏(特に梅雨の時期)と冬が閑散期になる傾向があります。
繁忙期に工事を発注すると工事費用が割高になることもあるため、少しでも安く工事を依頼依頼したい場合は事前に業者側に日程などを相談してみると良いでしょう。
外壁塗装におすすめの時期や季節などは、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
施工する業者：大手の場合は中間マージンが発生する可能性も
外壁塗装を依頼する業者が大手ハウスメーカーや大手塗装業者、工務店、リフォーム会社などの場合には、実際に現場で作業を行うのはほとんどが下請けの塗装業者になります。
その場合には見積もり金額に下請け業者への紹介料などの中間マージンが上乗せされていることも多いようです。
一方、地元の塗装業者は現場での施工も現場管理も全て自社で行うので、余計な中間マージンが発生することはほとんどありません。
そのため、少しでも安く工事を発注したいのであれば地元の優良塗装業者に発注することをおすすめします。
大手業者と地元業者の違いや各特徴などは、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
120万は適正価格？ 外壁塗装費用を自分で算出する方法
業者から受け取った外壁塗装の見積もり金額が120万円だった場合にその費用が適正なものであるかどうかを判断するには、自分で外壁面積や足場の面積を計算する必要があります。
そこでこの章では、自分で外壁塗装費用を算出するための計算方法を紹介します。
外壁面積を求める計算式
外壁塗装費用を算出するためには、まずは外壁の塗装面積を求める必要があります。
外壁塗装面積を計算する方法には、次の3つがあります。
- 実際にメジャーなどを使って外壁の面積を実測する方法
- 図面から外壁面積を計算する方法
- 延べ床面積から大まかな外壁面積を計算する方法
実際にメジャーなどを使って実測する方法や図面から計算する方法は正確ではあるものの、一般の方には簡単ではありません。
業者の見積もり書が概ね正しいかどうかを判断するだけであれば、延べ床面積から大まかな外壁面積を計算する程度でも十分です。
その場合の計算式は次のようになります。
| 外壁塗装面積＝延べ床面積×1.2～1.4 |
延べ床面積が40坪(約132㎡)の住宅であれば外壁塗装面積は158.4～184.8㎡になり、延べ床面積が大きくなるほど係数には小さな数値を採用した方が実測値に近くなる傾向があります。
足場面積や足場代を求める計算式
足場の面積は正式には足場の外周の長さに足場の高さを掛けて計算しますが、外壁塗装面積と同様に係数を使って大まかな数量を計算することができます。
その場合の計算式は下記の通りです。
| 足場面積＝外壁面積×1.3 |
外壁塗装面積が158.4～184.8㎡の建物の大まかな足場面積は、205.9～240.2㎡になります。
尚、足場代は足場代＝足場面積×平米単価(単管ブラケット足場の場合700～1,000円/㎡)で計算することができます。
塗料の必要使用量を求める計算式
塗料は製品ごとに塗料メーカーによって、適切な塗布量(塗装面積1㎡あたりの使用量)が定められています。
したがって以下の計算式で求めることができます。
| 塗料の必要使用量(塗布量)＝外壁面積×塗料メーカー規定の塗布量(㎏/㎡) |
ただしこれは1回分の塗布量になります。
外壁塗装では基本的に下塗り～中塗り～上塗りの3回塗りが必要になり、下塗りには専用の下塗り塗料を使用します。
そのため、正確な塗料代金を求めるためには下塗り塗料の代金も別途で計算する必要があります。
外壁塗装の価格の計算方法や平米単価などは、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
工事費用120万円からの大幅な値引きは危険！
塗装業者の見積もり金額は安ければ安いほど望ましいと思われがちですが、外壁塗装には適正な費用相場があります。
そのため、たとえば延べ床面積が40坪を超える住宅であるにもかかわらず、見積もり金額が120万円を大きく下回る場合にも注意が必要です。
また、大幅な値引きなどを条件に契約しようとする業者もあまり信用できません。
大幅な値引きがあった場合には人件費や材料費を削って手抜き工事が行われる恐れがあるので、このような業者とは焦って契約しないことが大切です。
悪徳業者ほど大幅な値引きをしやすい
見積もりの最初の段階で高額な金額を提示しておいて、そこから大幅な値引きを行うのは悪徳業者の常套手段です。
しかしこのような場合には、値引き後の金額も決して安くはないことがほとんどです。
また、悪徳業者の中には相場よりも安い工事価格で契約し、工事着工後に高額な追加工事費用を請求する業者も存在します。
このような業者は見積もり書の記載内容が大雑把であったり、契約前にしっかりとした工事内容の説明がなかったりすることが多いので、あらかじめ悪徳業者の特徴を知っておくことが大切です。
悪徳業者かどうかは同じ地域での施工実績や口コミなどからも判断できるので、普段から情報収集を怠らないことが重要です。
悪徳業者の代表的な手口や優良業者の見分け方については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
120万円から少しでも工事費用を安くするためのポイント
この章では、工事費用を少しでも安く抑えるための方法を紹介します。
大手の業者ではなく地元の業者に依頼する
外壁工事は、工事を発注する業者によって同じ工事内容でも見積もり金額が異なります。
その中でも大手の業者は下請けの塗装業者に発注して現場での塗装作業を行うことが多いので、中間マージン(下請け業者への紹介手数料)が見積もり金額に上乗せされています。
そのため、外壁塗装の費用を少しでも安くしたい場合は、地元の優良塗装業者に直接工事を依頼すると良いでしょう。
無駄なサービスがないか見積もり書を確認する
業者が作成した見積もり書の中には、業者からの提案による過剰なサービス工事が含まれていることがあります。
中には付帯部塗装や屋根塗装など同時に行っておいた方が良いものもありますが、予算に余裕がない場合には本当に必要な工事なのかどうかを事前に良く検討することが大切です。
少しでも疑問に思った場合には、業者に遠慮せずに問い合わせてみることで余分な出費を避けることができます。
外壁塗装には補助金利用や火災保険申請、リフォームローンもおすすめ
外壁塗装を行う際には、上手に活用することで金銭的負担を抑えられるものがあります。
この章では、外壁塗装を行う際に知っておくと便利な情報を紹介します。
自治体からの補助金や助成金を申請する
お住まいの自治体によっては、外壁塗装に対し自治体から助成金や補助金が支給されることがあります。
自治体によって支給額や条件は異なるものの、外壁塗装にかかった費用の数%〜10%の補助を受けることが可能です。
特に省エネ対策となる遮熱塗料などを使用して外壁塗装を行うと、補助・助成の対象になることが多いようです。
しかし支給条件や支給額などは自治体によってさまざまなので、事前に自治体の窓口やホームページなどで確認しておくと良いでしょう。
助成金や補助金を支給している自治体や申請条件などの詳細については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
火災保険を利用する
外壁が台風や暴風雨、落雷などによって破損してしまった場合は、火災保険の保険金を使って外壁塗装を行うことができます。
ただし被災してから3年以内であることや、工事費が20万円以上になること(保険会社によって異なる)などの条件があるので、事前に加入している火災保険の適用条件を確認しておく必要があります。
外壁塗装に火災保険を適用させる方法などは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
リフォームローンを利用する
外壁は適切な改修時期に必要な工事を行わずにそのまま放置し続けると、経年劣化が進行して、いざ工事を行なおうとする頃には高額な改修費用がかかってしまうことにもなりかねません。
そのため、手持ち資金が不足している時や手元に現金を残しておく必要がある時などには、金融機関のリフォームローンを利用する方法があります。
また、リフォームローンを利用することで、「住宅借入金等特別控除」を使ってローン残高に応じて所得税の控除を受けることができるメリットがあります。
しかし融資を受ける金融機関やクレジット会社によって担保の有無や返済時の金利などがさまざまなので、利用する前によく比較検討しておく必要があります。
外壁塗装にリフォームローンを使う方法については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
外壁塗装と屋根塗装の同時施工は足場代の節約に
外壁塗装の見積もり書作成を依頼する際、業者側から屋根塗装を同時に行うことをすすめられることがあります。
屋根も経年劣化により次第に性能が低下するため、外壁とメンテナンス時期がかぶっていたり屋根の状態が悪い場合は、屋根塗装も同時に行った方が良いでしょう。
屋根塗装の際にも足場代がかかるため、同時に施工することで足場代を節約することができます。
屋根修理と外壁塗装の同時施工については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
120万円の見積もり額に疑問を感じたら他社にも相談を！
120万円の見積もり金額に何かしらの疑問を感じるようであれば、他の業者からも同じ工事内容で相見積もりをとることが大切です。
また、複数の業者から相見積もりを取得することで単に各社の工事金額を比較できるだけでなく、各社の対応の違いや担当者との相性なども比較できるようになります。
相見積もりの正しい取り方や見積もり書の比較方法などは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
まとめ
外壁塗装には塗装する建物の大きさによって一定の費用相場がありますが、使用する塗料の種類や建物の劣化度合い、建物の形状、周辺環境などによって相場から大きく外れてしまうこともあります。
万が一延べ床面積が40坪前後の建物であるにもかかわらず、外壁塗装費用が120万円を大きく外れてしまう場合には、本記事の内容を参考にしながら必ず複数の業者に問い合わせをしてみましょう。
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