LIXIL(リクシル)のサイディングが知りたい!特徴、おすすめサイディング材
LIXIL(リクシル)は住宅設備および建材メーカーとして多くの方に知られています。
キッチンやバスルームなどのCMが有名なLIXILですが、実は外壁材の販売も手がけているのをご存知でしょうか?
LIXILでは窯業系サイディング・金属系サイディング・日本ではまだまだ認知度が低い樹脂系サイディングを販売しています。
今回は、LIXILのサイディング外壁についての特徴や商品などを紹介します。
目次
LIXIL(リクシル)とは?
LIXILは住宅設備および建材メーカーでの業界最大手の企業です。
元々はアルミサッシ製造大手のトステムと、住宅設備機器製造大手のINAXが経営統合して生まれた住生活グループのブランドとして使用した名称ですが、その後株式会社LIXILとして設立されました。
LIXILでは外壁材だけではなく、アルミサッシやエクステリア・タイルやシステムキッチン・システムバスルームなどを販売しているNo.1企業として幅広く事業を行なっています。
またリフォームに特化した製品の製造も行っており、小規模リフォームも得意としていることが特徴です。
LIXIL(リクシル)のサイディング材の特徴
LIXILのサイディング材は「金属系・窯業系・樹脂系の3種類展開」「フッ素コート採用」「豊富なバリエーション」など、さまざまな特徴があります。
それぞれの特徴について詳しく解説します。
窯業系・金属系・樹脂系サイディングの3種類のサイディング材を販売
LIXILで販売しているサイディング材は、窯業系サイディング・金属系サイディング・樹脂系サイディングの3種類です。
それぞれの外壁材にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、住宅の立地状況やお客様のニーズに合わせて3種類のサイディング材から最適なものを選択することが出来ます。
またLIXILではサイディング材だけではなく、外壁用タイルなども製造販売しています。
フッ素コートを採用、外壁材に色むらが起きにくい
LIXILでは、窯業系サイディング・金属系サイディングの2種類にフッ素コートを採用しています。
フッ素コートはフッ素樹脂をベースとした塗料なのですが、色むらが起きにくく塗膜の変色や褪色を抑制する効果があり、長期間美しい外壁を保つことができることが特徴です。
「塗膜の変色・褪色30年保証」は業界の中でも最長保証となっており、さまざまな保証が充実しているため、安心して施工を行うことができます。
またセルフクリーニング効果・施工の際のシーリングレス工法の採用など、施工後の見栄えや手入れ方法にもこだわりを持っていることが特徴です。
豊富なバリエーションで住宅をもっと個性豊かに
LIXILの外壁材は新築やリフォームなどさまざまな状況に対応できる外壁材を使用しているため、幅広いお客様のニーズに応えることができるのが特徴です。
また樹脂系サイディングも5色展開で、ご希望や好みに沿った住宅に仕上げることが出来ます。
LIXIL(リクシル)のおすすめ窯業系サイディング材
LIXILで販売されている窯業系サイディング材は、AT-WALL(アットウォール)シリーズが主流となっています。
AT-WALLシリーズはフッ素樹脂をベースとした水系の塗料(フッ素コート)を使用しているため、耐候性が高く色むらが発生しにくいことが最大の特徴です。
「塗膜の変色・褪色30年保証」は業界最長とされており、そのほかにも塗膜の変色・褪色20年/15年保証品なども充実しています。
汚れがつきにくく、落ちやすいセルフクリーニング機能や、シーリングレス工法でつなぎ目が見えにくいというメリットがあることも特徴です。
下記では、AT-WALLシリーズの中のサイディング材をそれぞれ紹介します。
ガーディナル ロッサーノVZ (AT-WALLシリーズ)
※出典:LIXIL「ガーディナル ロッサーノVZ (AT-WALLシリーズ)」
ガーディナル ロッサーノVZはAT-WALLの最高級シリーズといわれています。
美観と耐久性に優れているサイディング材で、天然石をモチーフにした高級感のあるデザインが特徴です。
ガーディナルSmart ラスティウッドPZ (AT–WALLシリーズ)
※出典:LIXIL「ガーディナルSmart ラスティウッドPZ (AT–WALLシリーズ)」
ガーディナルSmart ラスティウッドPZは、本物の古木を型取りして作られたサイディング材です。
シーリングレスなデザインとなっているため、スタイリッシュで木の風合いを感じることができる外壁に仕上がります。
AT-WALL EXE モルガナE (AT–WALLシリーズ)
※出典:LIXIL「AT-WALL EXE モルガナE (AT–WALLシリーズ)」
AT-WALL EXE モルガナEは塗膜の変色・褪色20年保証が備わっている高品質シリーズです。
石を積み上げたデザインが特徴的でカラー展開は3色、切削のアクセントがポイントです。
AT-WALL PLUS トラヴィスP (AT–WALLシリーズ)
※出典:LIXIL「AT-WALL PLUS トラヴィスP (AT–WALLシリーズ)」
AT-WALL PLUS トラヴィスPは防汚機能付きの高コストパフォーマンスが特徴です。
異なる質感のサイディング材を合わせることで自然な色ムラが形成され、独特の雰囲気を演出することが出来ます。
AT-WALL Archi モードストライプ (AT–WALLシリーズ)
※出典:LIXIL「AT-WALL Archi モードストライプ (AT–WALLシリーズ)」
AT-WALL Archi モードストライプは細めのリブが特徴的なボーダー柄のデザインです。
洗練されたスタイリッシュな印象を与えることができるので、スッキリとした印象の外観にぴったりのデザインといえるでしょう。
LIXIL(リクシル)のおすすめ金属系サイディング材
LIXILで販売している金属系サイディング材は、Danサイディングが主流となっています。
Danサイディングは耐震性能・耐凍害性能・断熱性能が高く、リフォームに適している軽量外壁材であることが特徴です。
またフッ素コートが施されているため色むらが起きにくく、デザインに関しても最新の塗装技術によりリアルな質感を表現をすることが可能です。
Danサイディングのサイディング材について詳しく紹介します。
ベルクSF(Danサイディング)
ベルクSFはハツレ・欠けのある石材を切り出して積み上げたサイディング材です。
3色展開で、天然石の風合いを感じることができます。
また「隠目地」採用で石材のつなぎ目が目立ちにくいデザインであることも特徴です。
カジュアルブリックⅡRF(Danサイディング)
※出典:LIXIL「カジュアルブリックⅡRF(Danサイディング)」
カジュアルブリックⅡRFはアンティーク調のレンガデザインが特徴のサイディング材です。
洋風スタイル・ヴィンテージスタイルなど、さまざまなスタイルに対応することができ、カラー展開は全部で4種類です。
プレシャスウッドBF(Danサイディング)
※出典:LIXIL「プレシャスウッドBF(Danサイディング)」
プレシャスウッドBFは、表面に多数の凹凸を施すことにより本物感のあるリアルな木目を表現したデザインが特徴のサイディング材です。
艶なし加工を施すことで、より高級感のある仕上がりを演出することが出来ます。
ジオストライプS(Danサイディング)
※出典:LIXIL「ジオストライプS(Danサイディング)」
ジオストライプSは明るさ・見る角度によってさまざまな表情の違いを楽しむことができるデザインです。
表面には2つの傾斜角が施されており、全部で6色のカラーを展開している幾何学なデザインのサイディング材です。
スパンサイディングS(Danサイディング)
※出典:LIXIL「スパンサイディングS(Danサイディング)」
スパンサイディングSは、定番カラーから目をひくビビッドカラーまでさまざまなラインナップを揃えている、人気のストライプ柄が特徴的なサイディング材です。
次世代ガルバリウム鋼板(SGL)を業界で初めて採用しており塩害にも強いため、沿岸部に立地している建物にも使用することが出来ます。
LIXIL(リクシル)のおすすめ樹脂系サイディング材
LIXILの樹脂系サイディング材にはWALL-J(ウォールジェイ)シリーズというものがあります。
WALL-Jの特徴としては、「塗装の剥がれや色ムラがおきにくい」「衝撃に強く、傷が付きにくい」「凍害に強く、クラックが起きにくい」などが挙げられます。
強度性に強いため凹みが発生しにくく、万が一破損した場合でも一枚単位で修復を行うことが可能です。また塩害やサビにも強く耐薬品性も備わっていることもポイントです。
それでは、WALL-Jシリーズの中から「OREGON PRIDE」「GRAND RIVER」の特徴をみていきましょう。
GRAND RIVER(WALL-Jシリーズ)
※出典:LIXIL「GRAND RIVER(WALL-Jシリーズ)」
GRAND RIVERは、メーカーの30年保証がついているほど変色や色褪せに強い樹脂系サイディング材です。
「オレゴンブライド」「グランドリバー」の2種類のカラー展開があり、落ちついた色で高級感を演出することが出来ます。
OREGON PRIDE(WALL−Jシリーズ)
※出典:LIXIL「OREGON PRIDE(WALL−Jシリーズ)」
OREGON PRIDEは全4種類のカラー展開で、ベース使いしやすい優しい淡色の樹脂系サイディングです。
サイディング外壁のリフォーム方法や費用・工期など
サイディング外壁のリフォーム方法には、塗装・重ね張り・張り替えの3種類の工法が存在します。
既存の外壁を撤去する場合や、新しいサイディング材を用いる施工を行う場合は重ね張りか張り替えを用いることが特徴です。施工費用は100万円〜250万円ほどが相場とされていますが、選ぶ工法や使用する材質によっても大きく異なります。
それぞれの工法の特徴や工期などを詳しくご紹介します。
重ね張り(カバー工法)によるリフォーム
重ね張り(カバー工法)は、既存の外壁材を残したまま上に新しい外壁材を貼り付けるリフォーム方法です。
古い外壁材を撤去する手間が省けるため、工期は7日〜14日ほどと張り替え工法よりも短く抑えことができることが特徴です。
また、重ね張りによるリフォームの際に使用することができる外壁材は、ほとんどの場合金属系サイディングのみであることが特徴です。詳しくは以下の記事を参考にして下さい。
張り替えによるリフォーム
張り替え工法は、既存の外壁を一度全て撤去した後に、新たな外壁材を貼り付けていく工事方法です。
張り替えによるリフォームでは金属系サイディング以外の外壁材を用いることができるため、金属系サイディング以外の施工を希望している方や、劣化症状が激しく張り替えを業者から推奨された方におすすめのリフォーム方法になります。
また工期は2週間〜3週間ほどが目安で、重ね張り工法よりも長いことが特徴です。詳しくは以下の記事を参考にして下さい。
サイディング外壁の種類別 メリット・デメリット
サイディング外壁の種類には、「窯業系サイディング」「金属系サイディング」「樹脂系サイディング」「木質系サイディング」の4種類があります。下記では、それぞれのサイディング外壁の特徴やメリット、デメリットについて解説します。
日本で一番人気な外壁材である窯業系サイディング
窯業系サイディングの主な特徴やメリット、デメリットは下記の通りです。
- 特徴
窯業系サイディングは、日本で一番使われている外壁材として幅広く知られています。
セメントに繊維質を混ぜて板状に形成されており、幅広い建物で採用されていることが特徴です。
- メリット
窯業系サイディングは整形性が高くさまざまなデザインを取り揃えているため、顧客の好みやニーズに合わせたデザインを選択できることが一番のメリットです。最近では機能性を持たせた窯業系サイディングも販売されており、他の種類の外壁材よりも数多くのメーカーで製造・販売されています。
また施工が容易であることから施工期間が短く工事費用も安く抑えることができるため、コスト面と機能面のバランスの良い外壁材です。
- デメリット
窯業系サイディングはメンテナンス頻度が10年に一度ほどと、こまめに修繕をしなくてはなりません。
これは窯業系サイディング自体に防水機能が備わっていないからで、防水機能を維持するために使用した塗料の耐用年数に合わせて塗装によるメンテナンスを行う必要があります。
塗装によるメンテナンスを怠ると外壁材にひび割れや塗装の剥がれなどのダメージが起こり、ダメージを放置しておくと高額な修繕費がかかってしまうため注意が必要です。
また熱を吸収しやすい性質を持っているため室内温度は上昇しやすく、エアコンの使用頻度が上がる傾向にあります。
立地などにより室内温度の上昇が懸念される場合は、光触媒塗料など耐候性のある塗料を塗装に用いることで室内温度の過度な上昇を抑えることが出来ます。
詳しくは以下の記事を参考にして下さい。
軽量で耐震性が高い金属系サイディング
金属系サイディングの主な特徴やメリット、デメリットは下記の通りです。
- 特徴
金属系サイディングはガルバリウム鋼板を形成して作られているサイディング材です。
割れなどの衝撃に強くメンテナンスまでの期間が長いことが最大の特徴です。
軽量であることから耐震性に強く重ね張りによるリフォームの際に用いられますが、立地条件などによりお住まいに適さないこともあるため、金属系サイディングを希望する際は業者による事前調査などが必要です。
- メリット
金属系サイディングは耐候性や断熱性に優れているため、寒冷地でも心配せずに採用することができるサイディング材です。
また先述した通り衝撃にも強く軽量であるため、耐震性が強いこともメリットの一つです。窯業系サイディングよりもメンテナンスの頻度が低いということもメリットとして挙げられます。
金属系サイディングはデザインも少ないような印象を持たれがちですが、近年は木目調やレンガ町などデザインの幅も増加しています。
- デメリット
金属系サイディングは他の外壁材と比較すると費用が高額な傾向にあります。
しかしメンテナンスの周期が長いため、長期的なコストパフォーマンスはそこまで悪いとはいえないでしょう。
また材質が金属であるため錆びやすく塩害に弱いので、沿岸部に立地している建物には採用できない場合もあります。
詳しくは以下の記事を参考にして下さい。
天然木から作られている木質系サイディング
天然木から作られている木質系サイディングは、木のぬくもりを感じることができるサイディング材として人気があります。
ここでは木質系サイディングの主な特徴やメリット、デメリットを紹介します。
- 特徴
木質系サイディングは天然の木材から作られているサイディング材で、他のサイディング材よりもよりリアルに木の風合いを感じたい方にオススメのサイディング材です。
外観にこだわる方に人気が高い一方、費用の高さやデメリットなどから日本ではあまり普及をしていない外壁材です。
- メリット
木質系サイディングはデザイン性が高く、天然木特有の温もりのあるデザインに仕上げることができることが最大のメリットです。
また色合いも濃いものや薄いものの中から選ぶことができるので、モダン・シック・ナチュラルなどさまざまな雰囲気に仕上げることが出来ます。
断熱性も高いため夏場のエアコン使用頻度なども減らすことができ、環境に優しい素材であると言えるでしょう。
四季を通して気温による変化を受けにくいことも木質性サイディングのメリットのひとつです。
- デメリット
木質系サイディングは日本では生産量が低いことや天然の木材を使用していることなどから、施工費用が高くなります。
また劣化しやすい素材のため、定期的なメンテナンスも欠かさず行わなくてはなりません。
通常他の外壁材の場合は10年前後の耐用年数がありますが、木質性サイディングの場合は5年〜7年おきにメンテナンスを行います。
施工をすることができる業者も多くはないため、木質系サイディングの使用を検討している場合は、木質性サイディングの施工経験がある業者を探す必要があります。
木質系サイディングについて詳しくは以下の記事を参考にして下さい。
メンテナンスいらずな樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは、4種類の外壁材の中で唯一ほとんどメンテナンスの必要がない外壁材として知られています。
LIXILでは「 WALL-J 」というシリーズで樹脂系サイディングを販売しています。
樹脂系サイディングの主な特徴やメリット、デメリットは下記の通りです。
- 特徴
樹脂系サイディングは塩化ビニルと言われる素材から作られており、今現在日本ではあまり使用されていない外壁材です。
耐久性に優れ凍害に強いことから、北米エリアなどの寒い地域では主流になっている外壁材でもあります。
- メリット
樹脂系サイディングはメーカーによってはメンテナンスの頻度が20年〜30年に一度ほどと、ほぼ修復の手間がかからない外壁材といえます。
サイディング自体に色がついているため、上から塗装する必要がないこともメリットのひとつです。
また素材が軽量なため耐震性も高く、凍害や塩害にも強い素材です。
- デメリット
樹脂系サイディングは先述した通り日本国内ではあまり使用されていない外壁材であるため、施工できる業者が少ないというデメリットがあります。
そのため施工を検討している方は、業者を探す際に多少手がかかる可能性もあるでしょう。
またデザインの幅もそこまで多くはないため、細かくデザインを決めたい方や外観にこだわりを持つ方は窯業系サイディングなど他の素材の方が適しているといえるでしょう。
樹脂系サイディングについて詳しくは以下の記事を参考にして下さい。
まとめ
LIXILのサイディング材についての特徴や、それぞれのメリット・デメリットについて解説しました。
サイディング材はそれぞれ耐用年数や性質が異なるため、デザインや見た目だけでなくどのようなメリットがあるのかどうかを含めて検討することが大切です。
今現在LIXILのサイディング材をオススメされている方や採用を検討している方は、専門業者と丁寧に話し合いを重ね、ご自宅の雰囲気やイメージ、またメンテナンス頻度や重要視する性能などがご自身にあった外壁材を選ぶようにしましょう。
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