マンションの外壁塗装を徹底解説|費用、流れ、塗料の選び方、注意点

マンションは一軒家同様、外壁塗装による定期的なメンテナンスが必要です。

メンテナンスを行う周期は基本的に約12年に1度といわれており、大規模な修繕工事を実施する必要があります。

しかし建物の外観や資産価値を保つためにも、外壁の劣化状況を考慮した上で適切な時期に補修を行うことが非常に重要です。

そこでこの記事では、マンションの外壁塗装を行う時期の目安や工事内容、費用相場などを紹介します。

併せて外壁塗装工事を行う際の注意点や業者の選び方を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

アパートの外壁塗装については、以下の記事で詳しく紹介しています。

目次

外壁塗装によるマンションの修繕工事の重要性とは

マンションやアパートなどの集合住宅も、戸建住宅と同様に外壁塗装による定期的なメンテナンスが欠かせません。

適切な時期に外壁塗装による修繕を行わない場合、建物の美観が損なわれることで入居率が低下してしまうばかりでなく、雨漏りが発生して構造躯体にも悪影響を及ぼしてしまうことにもなりかねません。

そうなってしまうと建物の耐用年数は著しく低下して、資産価値も下がってしまいます。

このように、マンションの外壁塗装には建物の美観を保って入居率の低下を防ぐほかに、入居者の安全を守る建物の資産価値を落とさないようにするといったさまざまな目的があるといえます。

マンションの外壁塗装を行う時期の目安

塗料

マンションの外壁塗装はどれくらいの頻度・周期で行えば良いのでしょうか。

国土交通省では約12年に1度の割合で大規模修繕(外壁塗装工事を含む)を行うことを推進していますが、実際には建物の仕様や立地条件・周辺環境によっても異なるので、最適な時期を見極めることが重要になります。

そこでこの章では、マンションの外壁塗装を行う時期の目安を紹介します。

マンションの築年数

外壁塗装を行う適切な時期を知るためには、マンションの築年数がひとつの目安になります。

大規模修繕工事の実態調査によると、国内で建築されたマンションのほとんどが新築後13~16年で1回目の大規模修繕工事(外壁の塗り替え工事等)を行い、2回目を新築後26~33年、3回目を新築後37~45年くらいの時期に行っています。

したがって概ね13~16年の周期で行われているといえますが、3回目以降の周期は若干短くなる傾向にあるようです。

しかしこれはあくまでも目安であるため、実際の周期は使用する塗料の種類や周辺環境によって異なります。

劣化症状の発生

マンションにおける外壁塗装工事の必要性の有無を正確に判断するためには、専門家による調査・診断が不可欠です。

一般的にメンテナンスが必要な時期の前であっても、建物に劣化症状が発生していることに気付いた場合は早めにメンテナンス工事に着手する必要があります。

以下のような劣化症状が発生した場合は、メンテナンス周期に限らず外壁の修繕が必要となります。

雨漏りによる染み

室内の天井や壁から雨漏りが発生していたり、屋根やベランダ(バルコニー)の軒天に水染みがある場合には、建物の内部に雨水が侵入している可能性があります。

そのまま放置し続けていると構造躯体にも悪影響を及ぼす恐れがあるので、早急に専門家による調査・診断が必要です。

特に雨漏りの場合には壁内部の断熱材や下地材などの腐蝕が進行している可能性もあるので、入念な調査が不可欠になります。

チョーキング現象

外壁の表面を手で触った時に手に白い粉状のものが付着する現象のことをチョーキング現象(白亜化現象)といい、塗膜劣化の初期症状を示しています。

白い粉の正体は雨や紫外線によって塗料の中の合成樹脂が分解され、顔料が粉状になって塗膜の表面に現れたものです。

チョーキング現象が発生している場合は塗り替えが必要な時期が迫っているといえるので、一度専門家に相談してみると良いでしょう。

塗膜の剥がれ

水分が塗膜の内部に浸み込むようになると、塗膜に膨れや剥がれが発生するようになります。

このような劣化症状は塗膜の防水機能が完全に失われていることを示していて、そのまま放置し続けるとやがて水分が建物内部にも侵入します。

そのため、塗膜の剥がれが起きている場合は早急にメンテナンスが必要です。

色あせ

外壁は常に紫外線の影響を受け続けているため、次第に塗膜表面が劣化して色あせが生じるようになります。

色あせが起きている外壁は性能が落ちている可能性もあるため、注意が必要です。

そのため、色あせが発生している場合は塗り替えを検討する時期といえます。

ひび割れ

外壁面にひび割れが発生したら、まずはひび割れの幅を確認します。

幅0.3mm未満のひび割れであれば防水上の問題がないことがほとんどですが、ひび割れは時間の経過とともに大きくなることがあるので、定期的にチェックするようにしましょう。

一方、幅0.3mm以上のひび割れが発生している場合には雨水の侵入口になってしまうので、早急に補修が必要といえます。

まずは専門家に見てもらってプロの判断を仰ぎましょう。

鉄筋の露出

コンクリートが剥落して鉄筋が露出しているのは、外壁の劣化が著しく進行している状態といえます。

鉄筋コンクリート造の建物の場合は、コンクリートの内部に水が入り込むと鉄筋部分が腐食し、腐食した鉄筋が膨張することでコンクリートの剥落(爆裂)が発生することがあります。

そのため、鉄筋部分が露出している場合は早急な補修工事が必要です。

シーリング(コーキング)の劣化

外壁と外壁をつないでいるシーリング(コーキング)は、日々の紫外線を浴び続けることで劣化して、ひび割れ(破断)や硬化、痩せ、剥がれなどの不具合が発生するようになります。

シーリング(コーキング)の劣化は雨漏りの原因になるため、このような症状が見られる場合には早急に打ち替えや打ち増しなどの補修工事が必要になります。

マンションの外壁塗装にかかる費用

マンションの外壁塗装にかかる費用は使用する塗料によって異なりますが、一般的には塗装面積1㎡あたり2,000~3,500円程度になります。

マンションの外壁塗装を行う際は、外壁部分以外にも共用廊下・階段・バルコニー等のコンクリート壁、庇・バルコニーの天井面などの塗装も併せて行うことがほとんどです。

マンションの階数による費用の目安

マンションの外壁塗装費用は使用する塗料の単価を掛けて算出されるので、建物の延べ床面積によって大きく異なります。

しかしマンションの外壁塗装を行う前に、建物の階数によるおおまかな相場感をつかんでおくことができます。

建物の階数による費用相場は次のようになります。

建物の階数 外壁塗装の費用相場
3階建て 130~410万円
4階建て 340~550万円
5階建て 450~670万円
6階建て 540~820万円
7階建て 630~950万円

階数が一つ増えるごとに費用は100~150万円程増えるのが一般的であるため、階数×100万円」で計算することもできます。

しかしフロアの広さや建物の形状、構造によっても大きく異なるため、上記はあくまでも目安になります。

そのため、正確な塗装費用が知りたい場合には事前に塗装業者に見積もり依頼を行う必要があります。

世帯数による費用の目安

マンションの外壁塗装にかかる費用を知りたい場合、世帯数からある程度の概算費用を求める方法があります。

国土交通省が行った調査によると、マンションの外壁塗装工事費用の相場は1戸あたり12.9~21.6万円となっています。

これによると、戸数が10戸の場合は129~216万円、20戸の場合は258~432万円、30戸の場合には387~648万円になります。

マンションの修繕工事は他の工事と同時に行うことが多い

マンションの外壁塗装工事は大規模修繕工事の一環として行われることが多く、単独で外壁塗装工事のみを行うことはほとんどありません。

外壁塗装工事のほか、他の工事と同時に行うことで足場代などを節約することができるので、防水工事や鉄部塗装工事、外壁タイル工事なども同時に行われるのが一般的です。

マンションの修繕積立金から費用を支払うオーナーも

マンションの大規模修繕工事では外壁塗装工事以外にもさまざまな工事を併せて行う必要があるので、高額な費用がかかります。

これらの費用を一度に用意するのは非常に大変なので、賃貸マンションの場合にも分譲マンションのように、毎月の賃料の中から将来予想される修繕工事に必要な費用を計画的に積み立てておくオーナーも多いようです。

修繕工事費用の積み立てを行うためには長期修繕計画の作成が不可欠になるので、事前に管理会社や大規模修繕工事の専門家などに相談しておくことをおすすめします。

マンションの外壁塗装の工期は約2~3か月

足場

マンションの外壁塗装工事の工期は建物の規模や立地条件などによっても異なり、小規模マンションであれば2週間くらいで終了しますが、通常は2~3か月程度かかるのが一般的です。

規模が大きくなると3か月以上かかることもあり、大規模高層マンションの場合には半年近くかかってしまうこともあります。

通常は入居者が居住しながら工事を行うので仮住まいなどの手配は必要ありません。

ただし、工事中にはベランダに洗濯物を干すことができなかったり窓の開け閉めができなくなったりするなど、入居者の日常生活にも支障をきたすことが多いので、事前に告知をしっかりと行っておくことが大切です。

マンションの外壁塗装工事の流れ

外壁の塗装作業

この章ではマンションの外壁塗装工事の流れを紹介します。

基本的な流れは一軒家の外壁塗装工事と同じですが、それぞれの施工期間が長くなってしまうので、施工する業者は工事期間や作業工程を入居者に周知徹底しておくことが大切です。

また、作業中には作業員の出入りや塗料の臭い、騒音の発生などで入居者からクレームが発生しやすくなるため、戸建住宅の外壁塗装工事以上に注意する必要があります。

1:足場の設置

外壁塗装工事は2m以上の高さで作業を行うことが多いため、労働安全衛生法などによって足場の設置が義務付けられています。

そのため、外壁塗装工事に着手する前には建物の周囲に足場を組んで職人の作業床を確保します。

また、足場床面の危険な開口箇所に落下防止対策を講じるほか、立ち入り禁止等の注意看板を設置するなどの防犯対策も併せて行います。

2:シートによる養生

高圧洗浄時の洗浄水や塗料の周囲への飛散を防止するために、足場に養生シートを掛けます。

3:高圧洗浄による外壁の洗浄

外壁塗装に先立ち、高圧洗浄機を用いて外壁を洗浄して塗装する面の汚れや埃などを洗い流します。

外壁に汚れが残っていると新しい塗膜がしっかりと付着せず、剥がれや浮きの原因になるといわれています。

4:下地処理

外壁塗装面の傷んでいる部分やひび割れしている部分の補修を行います。

また、既存の塗膜が剥がれかけている部分は、ディスクサンダーなどの電動工具や皮スキ、ワイヤーブラシなどを使用して綺麗に取り除きます。

5:養生

サッシや玄関ドア、照明器具などの塗料が付着してはいけない部分に、ビニールシートやマスキングテープなどを使って養生を行います。

養生の仕方によって外壁塗装の出来映えが大きく変わってしまうので、決して軽視することはできません。

6:コーキング(シーリング)の打ち直し

既存の外壁にコーキング(シーリング)が施されている場合には、既存のコーキングを綺麗に取り除いた上で新たにコーキングを充填します。

7:下塗り

下塗りは上塗り・中塗りの塗料と下地の密着性を高めるために行う工程で、シーラーやフィラー、プライマー、サーフェイサーなどを塗装面に塗布します。

また、下塗りには下地に塗料が吸い込まれるのを防ぐ効果があります。

8:中塗りと上塗り

下塗り塗料が乾燥したら、中塗りと上塗りを行って着色します。

一般的に中塗りと上塗りには同じ塗料を使用しますが、塗料メーカーが定めた規定の量をまんべんなく塗布することが大切です。

また、中塗りと上塗りの間に塗料の乾燥時間をしっかりと確保する必要があります。

9:養生の撤去

外壁塗装が終了したら、養生材を丁寧に取り除きます。

乱暴に扱うと新しく塗装した塗膜が剥がれてしまうことがあるので、養生を撤去する際は細心の注意が必要です。

10:足場の撤去

最後に養生シートと足場の撤去を行いますが、その際塗り残しなどがないように確認しながら足場を撤去します。

また、足場材を外壁にぶつけてしまうと塗膜を傷つけてしまうので注意が必要です。

11:清掃

足場を撤去したら、敷地内のゴミや釘・金物などを綺麗に取り除いて作業終了となります。

鉄部塗装も同時に行うことが多い

足場での塗装作業

マンションの外壁塗装工事を行う際には、鉄部の塗装工事を併せて行うことがほとんどです。

鉄部塗装の耐用年数は外壁塗装の塗膜の耐用年数よりも短く、一般的には5~7年程度といわれています。

鉄部の塗膜が劣化してくると次第にサビが発生して、やがて腐食して穴が開いてしまうことにもなりかねません。

マンションの鉄部は非常階段や手摺などが代表的なものですが、ほかにパイプスペースの扉や駐輪場などがあり、塗膜の浮きや膨れ、剥がれ、傷などが見られるようになったら必ずメンテナンスを行う必要があります。

仮にこれらの症状が見られない場合であっても、大規模修繕の際には予防のためにも鉄部塗装が不可欠といえます。

マンションの外壁塗装におすすめの塗料

塗料

外壁塗装に使用する塗料には数多くの種類があり、それぞれ耐用年数や性能が異なるとともに価格差もあるため、塗料選びが非常に重要になります。

そこでこの章では、マンションの外壁塗装におすすめの塗料とその特徴を簡単に紹介します。

主な塗料の種類と単価の相場、耐用年数の目安は次の表のようになります。

塗料の種類 単価の相場 耐用年数の目安
ウレタン塗料 1,500~2,500円/㎡、 7~10年
シリコン塗料 1,800~3,500円/㎡、 10~15年
ラジカル(制御型)塗料 2,200~4,000円/㎡、 12~15年
光触媒塗料 3,800~5,500円/㎡、 12~20年
フッ素塗料 3,500~5,000円/㎡、 15~20年
無機塗料 4,500~5,500円/㎡、 20~25年

一般的に塗料の単価が高額になるほど耐用年数が長くなる傾向があります。

ウレタン塗料

ウレタン塗料はシリコン塗料が広く普及するようになる前に最も良く使われていた塗料です。

非常に伸びが良く独特の光沢があるのが特徴で、安価で経済的でありながらも密着性が高く、施工しやすいことがメリットです。

シリコン塗料

シリコン塗料は価格と耐久性のバランスが良くカラーバリエーションも豊富なので、近年では最もスタンダードな塗料となっています。

親水性(水に馴染む性質)に優れているため、外壁に汚れが付着しても雨水が汚れを包んで洗い流してくれます。

一方で塗膜の伸び縮みが少なく、塗膜にひび割れを生じやすいという欠点もあります。

ラジカル(制御型)塗料

ラジカル(制御型)塗料はそれまでの塗料に多く見られたチョーキング現象の発生を抑えるために開発された塗料で、2012年に発売された比較的新しい塗料です。

価格は従来のシリコン塗料とほぼ同じながらも、耐久性はフッ素塗料に近いといわれています。

新しい塗料のため耐久性を示す実績が少ないのが実情ですが、今後主力の塗料になることが期待されています。

光触媒塗料

光触媒塗料は白色の顔料である「酸化チタン」の性質を利用した塗料です。

酸化チタンが太陽光から放出される紫外線で化学反応を起こすことで壁に付着した汚れを分解し、雨で自然に洗い流すことができます。

このほかにも空気浄化効果などさまざまなメリットがありますが、紫外線や雨水が当たらないと効果を発揮しにくい、主原料が白色顔料であるため濃い色には対応できないといったデメリットがあります。

フッ素塗料

フッソ塗料は耐熱性・耐寒性が高いことからあらゆる気候に対応できるうえ、酸性雨や紫外線にも強く、非常に耐久性に優れた塗料です。

このような特性から、高層ビルや大型の商業施設、陸橋、鉄塔などにも数多く使用されています。

無機塗料

無機塗料とは原料に石やレンガ、ガラスなどの炭素を含まない物質を配合した塗料で、紫外線で劣化しにくく耐候性に優れ、耐用年数が長い塗料です。

親水性にも優れているので、外壁に汚れが付着しても雨水で洗い流すことができます。

一方で塗膜が非常に硬くなるため、地震などの影響で外壁にひび割れが発生すると塗膜も一緒にひび割れしてしまう恐れがあります。

各塗料についての特徴や選び方については、以下の記事で詳しく紹介しています。

 

マンションに合った色選びの方法

賃貸マンションの場合は外壁の色によって入居率が変化することもあるため、色選びは特に念入りに行うことが大切です。

賃貸マンションへの入居希望者は事前に内覧を行うのが一般的ですが、最初に目に入る部分が外観であるため、この時の第一印象が非常に重要になります。

また、ターゲットとする入居者層が単身層かファミリー層か、学生か社会人かなどによって好まれる色も異なります。

若年層をターゲットにするのであれば緑や青などの明るくてポップな色、ファミリー層がターゲットであれば落ち着きのあるベージュやグレーなどのオーソドックスな色を選ぶなど、入居者の嗜好を考えることが大切です。

色選びのポイントについては、以下の記事でも詳しく紹介しています。

 

マンションの外壁塗装の際の注意点

この章では、実際に外壁塗装工事を行う際の注意点を紹介します。

全居住者に事前告知を行う

賃貸マンションの場合には着工前に現場近隣への挨拶を行うだけでなく、入居者全員に事前告知をしておく必要があります。

告知を行う際は作業日近くではなく、工事に着手する2週間前~1か月前までに行っておくことが大切です。

また、工期が1か月以上かかるような工事の場合には、オーナーが施工業者と共に工程表を持参して挨拶に行くなどの配慮が必要です。

洗濯物を外に干せない可能性がある

外壁塗装工事中は、洗濯物を屋外やベランダに干せないことがあります。

また、足場に掛けた養生シートで日当たりが悪くなったり窓の開け閉めができなくなったりするので、告知が不十分なまま工事に着手してしまうと入居者からクレームが発生する可能性が高くなってしまいます。

埃や臭い・騒音が発生する工程がある

外壁塗装の作業中には、塗料の臭いや埃・騒音などが発生する工程があります。

そのため、必要に応じて事前に住民説明会を開催するなどして、十分に入居者の理解が得られるようにしておくことが大切です。

マンションの外壁塗装を依頼する業者の探し方

この章では、マンションの外壁塗装工事を依頼する際の施工業者の探し方を紹介します。

費用を節約したい場合は管理会社経由ではなく自分で業者を選定する

賃貸マンションの外壁塗装工事を行う際には、管理会社を経由して工事を発注するのが一般的です。

しかし管理会社が間に入ることでマージン(工事費の10~20%程度)が発生してしまうので、工事費用が高額になってしまいがちです。

そのため、費用を節約したい場合にはオーナー自身で業者を探して直接発注することをおすすめします。

優良業者の見極め方についてはこちらの記事を参考にしてください。

 

マンションの修繕工事ができる業者とは

外壁塗装工事費用が500万円以上になる場合には、建設業の許可を業者側が持っている必要があります。

マンションの外壁塗装工事は工事費用が500万円以上になることが多いため、建設業の許可が必ず必要です。

そのため、業者を選定する際は建設業の許可を持っているかを必ず確認するようにしてください。

複数の業者から同じ工事内容で見積もり書を取得する

外壁塗装工事の業者選びの際に最も大切なポイントは、事前に複数の業者から同じ工事内容で相見積もりを取得することです。

複数の業者の見積もり書の内容を比較することで費用の相場を把握することができるだけでなく、複数の業者の意見を聞くことで作業に関する知識が深まり、客観的な判断ができるようになります。

また、見積もり金額はもちろん、作業内容や現場近隣・入居者への対応なども比較することができるので、工事を安心して任せられる業者を見つけることができます。

相見積もりの方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

 

見積もり書に記載された費用が適切かどうかを判断する

業者の見積もり書をチェックする際には単に金額のみをチェックするだけではなく、内容が適切かどうかを判断する必要があります。

チェック項目としては、使用する塗料のメーカー名や商品名がきちんと記載されているか、下地処理の方法が記載されているか、塗装が3回塗りになっているか、数量が細かく記載されているか、不明瞭な項目がないかなどがあります。

見積もり書の確認方法についてはこちらの記事を参考にしてください。

 

過去の施工実績を確認する

近年では多くの業者が自社のホームページなどに施工実績や施工実例、施工写真やお客様の声などを掲載しているので、それらを見て業者の過去の施工実績を確認することができます。

また、近くに施工中の現場がある場合には業者に頼んで案内してもらうのも良いでしょう。

過去の施工実績や施工中の現場が多い業者であるほど信頼度が高いといえます。

まとめ

マンションも戸建住宅と同様に外壁塗装による定期的なメンテナンスが不可欠となります。

しかしマンションは建物の規模が大きく数多くの人が居住しているため、戸建住宅の外壁塗装工事とは異なる面が多くなります。

特に賃貸マンションの場合には建物が居住者自身の資産ではないので、工事中の対応にも分譲マンション以上の配慮が必要です。

本記事では、マンションの外壁塗装を行う際の注意点や業者選定の仕方についても紹介しているので、是非参考にしていただければ幸いです。

この記事のライター:亀田 融
東証一部上場企業の不動産・建設会社の建築部門に33年間勤務。 13年間の現場管理経験を経て、取締役事業部長に就任。 事業部内で年間1000件以上のリフォーム工事を手掛けるなかで、中立的立場でのコンサルティングの必要性を実感し、独立を決意。 現在はタクトホームコンサルティングサービスの代表として、住まいに関する専門知識を生かし、多岐にわたり活躍している。 (保有資格:一級建築施工管理技士、宅地建物取引士、マンション管理士、JSHI公認ホームインスペクター、インテリアコーディネーター、マンションリフォームマネジャー、日本不動産仲裁機構ADR調停人)

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