外壁塗装のムラが気になる!やり直してもらえるケース、対処法

外壁塗装工事は1回100万円前後する高額な工事ですが、工事をした後に塗装のムラを発見することがあります。

このような時に工事を依頼した業者に手直しを頼めるかどうか心配な方も多いでしょう。しかし、外壁塗装のムラはやり直しができるケースとできないケースがあります

そこで今回は、外壁塗装工事の後にムラを発見した場合に手直しを頼めるかどうかや、塗装のムラの原因・対処法について解説します。

塗装のムラの修正を依頼できるケース・できないケース

足場での外壁塗装作業

塗装のムラの修正は依頼できるケースとできないケースがあります業者の施工方法などに明らかな落ち度がある場合にはやり直しをしてもらえることもありますが、その基準は曖昧です。

また、大前提として塗装工事は人間の手で行うため、多少のムラは起こりうることを知っておくことも大事です。

ここでは、塗装のムラを直してもらえるケースと直してもらえないケースについて解説します。

塗装直後の明らかなムラはやり直してもらえる可能性が高い

外壁塗装工事直後に発生した明らかなムラについては、業者によるやり直しをしてもらえる可能性が高くなります。

明らかな塗装のムラは、塗膜の厚みが一定でないことで起こることがあります。塗膜が一定の厚みに達していない場合には、下塗り塗料や中塗り塗料が透けてしまうことで塗装のムラが発生することにつながります。

また、中塗りや上塗りの工程で塗り残しがある場合にも塗装のムラが発生します。

このように、塗装直後に発生する明らかなムラは業者の施工方法に不備が合った場合に起こることが多いため、業者によるやり直しをしてもらえることが多くなります。

軽度のムラはやり直してもらえない可能性が高い

外壁塗装工事は人間の手で作業するため、多少のムラが発生することもあります。そのため、軽度のムラはやり直してもらえないことがあります。

また、建物を見る角度や光の加減で発生する塗装のムラに関しても、業者によるやり直しをしてもらえない可能性があります。

朝方や夕方など太陽が横からあたる時間帯には、特に塗装のムラが見えやすくなります。このような軽度の塗装のムラの場合には、外壁塗装の目的である防水性能や外壁材の保護性能は損なわれません。

足場を撤去する前なら直してもらえることが多い

足場を撤去する前に発見した塗装のムラは、直してもらえることが多くなります。

塗装のムラは発見したタイミングによってもやり直しをしてもらえるケースとやり直しをしてもらえないケースに分かれることがあります。

例えば、足場が設置されている状態では飛散防止ネットなどが張られているため塗装のムラに気づきにくく、足場の解体をして初めてムラに気づくケースも少なくありません。

このような場合は足場を撤去した後であっても、塗装のやり直しをしてもらう必要があります。

また、業者に落ち度がない場合でも見る角度や光の加減によって塗装のムラが気になることもあります。この場合には足場が撤去される前であればやり直しをしてもらえる可能性が高くなります

ただし施工方法などが原因ではないため、完全に塗装のムラを解消することは難しくなります。

また光の加減で目視できるムラについては直してもらえない可能性もあります。

塗装のムラの深刻度をチェックする方法

塗装のムラの深刻度によって、やり直しが必要なのかを判断することが大事です。

光の加減でどう見えるかや、近づいて見たり離れて見たりとさまざまな視点から塗装のムラの見え方をチェックします。

ここでは、塗装のムラの深刻度をチェックする方法や見抜く方法について解説します。

光の角度や太陽光でわずかに見える塗装ムラ:塗料の性能には直接の影響はない

光の角度や太陽光でわずかに見える塗装のムラについては、作業に使用したローラーや刷毛の塗りムラの可能性が高くなります。

このような塗装の塗りムラは施工業者の技術力によるものが大きく、補修をするほどのものでありません。

ただし外壁塗装の目的は美観を保つためのものでもあるので、ローラーや刷毛のムラは極力目立たなくすることが求められます。

ローラーや刷毛のムラは施工方法や施工順序を工夫することでも解消できるので、気になる場合には施工した業者に相談してみましょう。

特に気にならない軽度の塗装のムラであれば、塗料の性能に影響するほどの問題ではないため深刻度は低くなります。

いつ見ても分かる塗装の色ムラ:施工業者の手抜きや技術不測の可能性

光の角度や時間などに関係なくいつ見ても塗装のムラだと分かる色ムラについては、施工業者の手抜き工事の可能性が高くなります。

また塗装工事から数年が経ってから塗装のムラが発生することもあります。塗料の使用方法や塗装回数が適切ではなかった場合には、本来の塗料の耐用年数よりも早い段階で塗装のムラが発生することがあるので注意が必要です。

いつ見ても分かる塗装のムラや塗装後数年で発生したムラに関しては施工した業者によるやり直しをお願いできるケースもありますが、やり直しに応じてもらえるかなどの対応は業者によって異なります。

遠くから眺めても分かる大きなムラ:防水機能や耐久性への影響大

遠くから眺めても分かる大きなムラがある場合には、塗膜自体が形成されていない可能性が高く、すぐにでもやり直しをしてもらうことが大事です。

外壁塗装の塗膜が形成されていない場合には、塗料に備わっている防水機能や耐久性に問題が出てくる可能性が高くなります。

このような場合は施工業者に早急にやり直しを依頼したほうが良いでしょう。

やり直しに応じてもらえない場合には、第三者機関などに相談することも重要です。

外壁塗装工事後にムラが発生する原因

外壁塗装のムラが発生する原因として、施工業者の技術力不足による場合と使用塗料の選定が間違っている場合があります。

また大前提として外壁塗装工事は人間の手で行う作業のため、多少のムラが発生してしまうことはよくあります。

それ以外の場合にはほとんどの場合において施工方法に問題があったというケースが多いようです。

ここでは外壁塗装工事後にムラが発生する原因を解説します。

施工業者による不備

外壁塗装後のムラには、施工業者による不備が原因となることがあります。施工不備につながるポイントを紹介します。

  • 下地調整工程(ケレン)が完全ではなかった

外壁塗装工事では、塗装の工程に入る前に必ず下地調整工程があります。

下地調整工程では、外壁材の種類によって方法が異なりますが、サイディングやモルタル外壁の場合には高圧洗浄を行い外壁表面の汚れをきれいに洗浄します。

またトタン外壁などの鉄部の塗装ではケレン作業を行います。

下地調整工程で行う高圧洗浄やケレン作業には、古くなった塗膜の除去や足付け作業としての重要な役割があります。

下地調整工程に不備がある場合には、汚れや錆びなどが塗装の際に塗料を吸い込むことにより、塗装のムラが発生します。

  • 下塗り材を間違えていた

外壁塗装では、外壁材や使用する塗料に合わせた下塗り材の選定をする必要があります。間違った下塗り材を選択してしまった場合には、塗装のムラが発生することがあります。既存の外壁材がサイディングの場合にはサイディング用の下塗り材を、トタンなどの鉄部の場合には鉄部用の下塗り材を塗装することが大事です。

また外壁塗装で使用する塗料は、下塗り材と上塗り材の相性を事前に確認する必要があります。

基本的には使用する塗料メーカーが指定する組み合わせの塗料以外は使用しません。

下塗り材を間違えてしまった場合や相性の合わないものを使った場合には、塗装のムラ以外にも塗料の性能を十分に発揮できない可能性もあります。

  • 下塗り材の塗布量が不足していた

下塗り材の塗布量が不足している場合も、塗装のムラの原因になります。

下塗り塗装の工程は1回塗りが基本ですが、既存の外壁材の劣化状態によっては2回塗りや3回塗りなどの判断をする必要があります。

下塗り材には上塗り材との密着性を高める役割の他にも、既存の外壁材の下地を整える役割もあります。

下塗り材の塗布量が不足している場合は外壁に中塗り材が吸い込まれてしまうので、最終的な仕上がりにも塗装のムラが残ってしまいます。

塗装した職人の技術不足

塗装した職人の技術が足りない場合も、塗装のムラの原因になります。

腕の良い職人と比べて技術不足である職人が施工した場合は、塗装のムラが発生する可能性が高くなるといえるでしょう。特にローラー塗装に比べて、刷毛や吹き付け塗装などの施工方法は職人の技術力がそのまま仕上がりに影響されるため、職人の技術不足も塗装のムラの原因につながります。

また使用している塗料の塗り方や塗装の知識が足りない場合も、職人の技術不足と言わざるを得ません。

塗装工程での施工ミスや手抜き

塗料

塗装工程での施工ミスや手抜き工事は、塗装のムラの原因になります。ただし原因が塗装工程での施工ミスなのか、手抜き工事なのかの判断は難しくなります。

中塗りと上塗りの塗料を違う塗料にした

中塗りと上塗りの塗料を違う塗料や色にした場合は、塗装のムラの発生原因となることがあります。

中塗りと上塗りは一般的に同じ塗料を使用しますが、各塗装工程での塗り残しを無くすために色を変えて作業することがあります。

色を変えて塗装する場合には中塗りと上塗りの色の違いに注意が必要で、中塗りの色の方が濃い場合には最終的な仕上がりが塗装のムラのように見えることがあります。

また、経年劣化によって上塗り材が色褪せることで中塗りの色が透けて見える場合もあります。

  • 乾燥時間が適切ではなかった

塗装後の乾燥時間が適切でない場合も、塗装のムラの発生原因になります。

外壁塗装は基本的に、下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りです。

各工程間では、塗膜が硬化するまでの乾燥時間が塗料メーカーにより設けられています。

使用する塗料メーカーから指定された乾燥時間を守ることで、塗料の性能を十分に発揮することが出来ます。

さらに高圧洗浄などの下地調整を行った後にも、十分な乾燥時間が必要です。

乾燥されていない外壁に塗装作業を行うことで、塗装のムラが発生することにもつながります。

  • 塗料の希釈率を守らなかった

使用する塗料メーカーが定める塗料の希釈率を守らなかった場合も、塗装のムラの発生原因になります。

外壁塗装で使用する塗料には、塗料メーカーが指定する希釈率があります。基本的に、1液型の場合には水やシンナーなどの有機溶剤を一定の割合で希釈して使用します。

また2液型の塗料では、主剤と硬化剤に決まった希釈率があります。

このような希釈率を守らない場合、塗膜の性能が落ちてしまうだけでなく、仕上がりにも影響することになります。

  • 塗料の塗布量が少なかった

塗料の塗布量が少ない場合も、塗装のムラの発生原因になります。

各工程での塗装の塗布量は、使用する塗料メーカーが指定しています。

塗料の塗布量が少ない場合には、最終的にメーカーが指定する塗膜の厚みを満たせず、塗料の性能を発揮できないことにもつながります。

さらに外壁への塗布量の違いは、最終的な仕上がりにおけるムラに直接影響する大事なポイントです。

塗料の塗布量が少なかったり、極端に多い場合にも塗装のムラの原因になります。

外壁塗装のプロが伝授!ムラを見つけた時の直し方と対処法

塗装のムラを見つけた時には、建物全体を確認して施工した業者に相談することが大事です。

塗装のムラを見つけた時には自分で直そうとせず、施工した業者に相談しましょう。大前提として、自分では絶対に直せないということを知っておいてください。

ここでは、塗装のムラを見つけた時の対処方を紹介します。

塗装ムラが起きている箇所を全て確認する

塗装ムラを見つけた時には、外壁塗装業者への連絡の前に、どれくらい塗装ムラが起きているかを建物全体でチェックする必要があります。

軽微な塗装のムラでは施工した業者でも対応してもらえないこともあるので、どの程度の範囲なのかや、どの程度深刻なのかを全てチェックします。

しかし2階部分などの高所に関しては落下の危険性があるので、点検や確認作業は業者に任せた方が良いでしょう。

外壁塗装業者に早めに相談をする

塗装ムラを発見した時には、早めに施工を行った業者に相談した方が良いでしょう。

業者に相談する際には、塗装ムラの状態をできるだけ細かく伝えることが大事です。

また足場が撤去される前の方がやり直しにも対応してもらいやすいので、施工中にも塗装ムラがないかの確認をすることが大事です。

少しでも気になる箇所については、業者に伝えるようにした方が業者にとっても対応がしやすくなります。

外壁塗装業者とトラブルになってしまった時には第三者機関へ連絡を

外壁塗装業者の中には、残念ながら悪質な業者も存在します。

塗装のムラが見つかったにも関わらず、対応してもらえない、逃げてしまう、連絡が取れなくなるなどといったこともあります。

また連絡してもなかなか点検に来てくれないなどのトラブルも外壁塗装業界には多くあります。

外壁塗装業者とトラブルになってしまった時には、第三者機関に相談しましょう。

国土交通大臣が指定する相談窓口で、弁護士や建築士よる対面相談が可能です。

商品やサービスに関する苦情や問い合わせができる窓口です。専門の相談員が公正な立場で相談に乗ってくれます。

  • 全国の弁護士会

全国にある弁護士会では、原則無料で弁護士と建築士がペアで対応してくれます。

まとめ

外壁塗装のムラは、業者に落ち度がある場合には塗装のやり直しなどの手直しをしてもらうことができます。

塗装のムラの程度によっても対応は変わってしまうため、ムラを発見したらすぐに施工した業者に相談することが大事です。

足場が設置された状態であれば、すぐにでも対応してくれることがほとんどです。

ただし、外壁塗装は人間の手で行う作業なので多少のムラは必ず発生してしまいます

どの程度の塗装のムラが許容範囲なのかを知っておくことが大事です。

また塗装業者とトラブルになってしまった時には、第三者機関に相談することもできます。

この記事のライター:タナカ サトシ
木造ハウスメーカーにてリフォームと新築の現場監督を経験後に二級建築士資格を取得、エクステリア会社にてハウスメーカーへの新築外構図の設計職を担当。 現在は二級建築士の資格を活かし、住宅を中心とした外壁塗装の職人として活躍中。 また、現場監督時代の経験と建築士の知識を活かし店舗などのリフォームを提案、設計監理を行う。趣味は子供と休日に思い切り遊ぶこと。

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