スレート屋根の補修方法!補修のタイミング、費用相場

スレート屋根は硬くて丈夫な屋根材として人気が高い屋根材です。

しかし屋根は年中紫外線を浴び続けているため、スレート屋根の場合でも表面の防水機能が低下して水分を含むようになります。

水分を多く含んでしまうとひび割れ・欠けなどが発生してしまう原因となり、その状態を長期間放置してしまうと雨漏りが発生してしまうこともあります。

現在スレート屋根を住宅に使用している方の中にも、そもそもスレート屋根の寿命は何年なのか、耐久年数はどれくらいなのかご存知でない方も多くいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、スレート屋根の補修方法やメンテナンスの時期、費用相場などについて解説します。

スレート屋根とは?

そもそもご自身の住宅がどの種類の屋根を使用しているのかご存知でない方も多いのではないでしょうか。

スレート屋根には「天然スレート」「化粧スレート」の2種類が存在します。

下記ではそれぞれのスレート屋根の特徴やメリット・デメリットを紹介します。

スレート屋根は2種類ある

天然スレート

天然スレートは、スレート屋根の中では高級品に分類されます。

素材は「玄晶石」と呼ばれる天然石を使用しており、天然石ならではの独特の味わいが大きな魅力と言えますが、とても高価なため日本ではあまり普及していないという特徴もあります。

化粧スレート(人造スレート)

化粧スレートは「人造スレート」とも呼ばれており、セメントを高温下で成型した板状の合板スレートに着色したものです。

「カラーベスト」「コロニアル」などの呼び名が使われることも多く、耐候性・耐震性が強いことから日本の住宅でも使用される機会が多いスレート屋根です。

スレート屋根のメリット

スレート屋根の主なメリットは以下の通りです。

リフォーム費用が安い

スレート屋根は、日本瓦などの素材と比較すると半値ほどでリフォームをすることが出来ます。

使用する材料もスレート本体の他にほぼないため、原材料費を安く抑えることができるのが大きな理由です。

カラーバリエーションが豊か

日本で使用しているスレート屋根はスレート本体の表面に塗装を施しているため、カラーバリエーションが豊富なことが特徴です。

ホワイト・ブラウン・ベージュ・レッド・グリーン・ブルーなど、さまざまな色に幅広く対応することが出来ます。

耐震性に優れている

スレート屋根に使用されている素材は比較的軽量のため、耐震性に優れています。

スレート屋根1㎡の重さは20kgと一般的な瓦屋根などと比較しても軽量なため、地震発生時の揺れを抑えることが出来ます。

スレート屋根のデメリット

スレート屋根のデメリットは以下の通りです。

デザイン性が低い

スレート屋根は、はっきりとしたデザイン性が魅力の屋根です。

しかしその一方で、他の屋根材で表現することができる和瓦・洋瓦・金属瓦などのようなデザインを行うことはできません。

もしも屋根の外観やデザイン性を重視した屋根をお好みの場合は、ガルバリウム鋼板などのデザイン性が高い屋根を選んだ方が良いといえるでしょう。

耐久性が低い

日本国内でも使用されることの多いセメント瓦屋根やガルバリウム鋼板の場合は耐久性がおおよそ20年〜40年、日本瓦の場合の耐久年数は50年前後ですが、スレート屋根の場合は10年〜35年ほどと他の屋根よりも短くなっています。

メンテナンスの頻度が高い

先述した通りスレート屋根は他の屋根と比べると耐久年数が劣るため、メンテナンスを行う頻度も高くなる傾向にあります。

スレート屋根は防水性が低く、屋根の塗装が剥がれやすかったりコケなどが生えやすい性質のため、一般的には10年ほどの周期でメンテナンスを行わなくてはなりません。

もしも長期的なコストパフォーマンスを考えて他の屋根材を検討している場合は、住宅の状態や環境などを考慮して、どの屋根材が最適なのかどうか専門業者と話し合いを重ねて決定するようにしましょう。

スレート屋根の寿命(耐久年数)は何年?

スレート屋根の寿命(耐久年数)の目安は10〜35年程度とされていますが、住宅の立地条件や周辺環境によっては10年〜15年ほどで劣化症状が出てくる可能性もあります。

アズベスト含有のスレート屋根は現在使用されているスレート屋根と比較すると耐久年数が20年〜25年と長いことが特徴ですが、2004年以降は製造停止となっています。

またノンアスベストのスレート屋根は1990年〜2000年ごろに製造されていましたが、こちらは耐久年数が非常に短く2008年ごろに販売が中止されるようになりました。

今現在の住宅でスレート屋根を使用している方は、「製造時期」「アスベスト含有の有無」を調べてみましょう。

通常の10年〜35年ほどの耐久年数のスレート屋根であれば、定期的なメンテナンスを欠かさず行えば十分に長持ちするでしょう。

スレート屋根の補修方法

スレート屋根の補修方法には「コーキング」「部分交換」「塗装」「カバー工法」「葺き替え」など様々な工法があります。

劣化してしまった屋根の補修工事を検討している場合は、住宅の劣化状況に合わせて最適な方法を選択するようにしましょう。

もしもご自身で最適な補修方法を調べることができない場合は、専門業者と話し合いを重ねて決定するのが最適です。

補修工事にかかる費用・期間もそれぞれ異なるため、しっかりと把握しておきましょう。

下記ではそれぞれ詳しく解説します。

コーキング補修

コーキング補修は、コーキング材を使用して隙間を埋める工法のことをいいます。

この方法は、小さいひび割れや欠けなどが屋根部分に生じている際におすすめの方法です。

コーキング材による補修工事の場合は、補修箇所が少ない場合1万円〜3万円ほどで費用が収まる場合もあります。

部分交換による補修

部分交換はその名の通り、屋根の部分的な交換を行う補修方法です。

屋根部分に大きな欠け・割れなどが生じている場合に有効な方法で、コーキング材の色を合わせた補修工事を行うことで補修箇所を目立たなくすることが出来ます。

塗装による補修

塗装による補修工事は、屋根全体を塗装する補修方法です。

屋根表面に藻やコケが発生してしまっている場合や、築年数がすでに7年〜10年経過している場合は塗装による補修工事がおすすめです。

過去に塗装リフォームを行ってから7~10年経っている場合、色褪せ・塗装の剥がれがある状態で雨漏り・割れなどの症状が発生していない場合でも、塗装による補修工事を行うと良いでしょう。

また築年数がすでに20年以上経過してしまっている場合は塗装による補修工事を行うことができない場合もありますので、他の工法による補修工事も検討しましょう。

カバー工法(重ね葺き)による補修

カバー工法による補修工事は、屋根全体にひび割れや破損などが起きてしまっている場合に有効な方法です。

この方法は既存の屋根の上から新しく屋根材を被せる工事のことをいい、この先長く住宅に住み続けるかわからない方・築年数が20年以上経過しており、なおかつ下地の劣化が見受けられない場合におすすめの方法です。

またメリットとしては葺き替えによる補修工事よりも施工費用を抑えることができ、工事期間も短いことがあげられます。

葺き替えによる補修

葺き替え工事とは、屋根部分を丸ごと新しいものに交換する工法のことです。

築20年以上で一度も塗装をしたことがない場合や、雨漏りなどが発生していて屋根の下地まで劣化してしまっている場合は、葺き替えによる補修がおすすめです。

築30年~45年以上経過している場合は、屋根本体の劣化や老朽化が進んでいる場合があるため、これまで定期的に補修を行ってきている場合でも葺き替えによる補修を検討することをおすすめします。

履き替えによる補修工事にかかる日数は、屋根の大きさや天候によっても変動しますが2日〜15日ほどです。

スレート屋根の劣化症状別:費用相場

スレート屋根の補修工事には塗装・交換・板金などさまざまな方法がありますが、それぞれの工法によってかかる費用は大きく変動します。

下記では、それぞれの補修方法ごとの費用を詳しく解説します。

瓦のズレやハズレはスレート瓦の交換を行う

瓦がずれている・はずれているなどの症状が見受けられる場合は、スレート瓦の交換工事を行う必要があります。

スレート瓦を交換する価格は1枚あたり5,000~30,000とされていますが、作業を行う際は足場代金が追加されるため、交換を行う面積によっては施工費用の総額が100万円近くになることもあるでしょう。

もしも施工を行う際に塗装の剥がれなどの経年劣化が起きている場合は、瓦の交換工事と同時に塗装工事を行うことで足場代金を節約することもできます。

築10年以下の場合は塗装による補修が良い

築年数が7年〜10年ほど経過していると、屋根の表面に藻やコケが発生していることが多く見受けられます。

また塗装工事によるリフォームを行ってから7年〜10年経過している場合も、再度塗装によるリフォームを行うことが推奨されています。

塗装による補修工事は、選択する塗料に応じて耐久年数や施工費用が変動し、費用相場は150,000円〜700,000円ほどです。

塗料 耐用年数 1缶あたりの費用相場
ウレタン塗料 3〜5年 5,000〜15,000円
シリコン塗料 5〜7年 15,000〜40,000円
フッ素塗料 7年〜10年 40,000〜80,000円
無機塗料 10年〜15年 50,000〜120,000円

※横にスクロールしてください。

新築後10年〜20年経過した住宅は棟板金による補修を行う

新築後10年〜20年経過した住宅のスレート屋根には、棟板金による補修を行います。

また漆喰はおよそ20年後ほどで劣化が見られてくる場合があり、痛みが生じている場合は同じく補修工事が必要となるため必ず確認しておきましょう。

棟板金は1mあたり約5,000~8,000円、漆喰は1mにつき約2,500~7,000円の施工費用がかかります。

大体の場合は足場が必要となるため、上記の費用に加えて30万円ほどの費用が追加でかかります。

その場合の費用総額は、30万円〜100万円ほどです。

築20年以上経過した場合はカバー工法か葺き替えを!

築20年以上経過した住宅のスレート屋根の補修には、カバー工法か葺き替えによる補修を行なうことをおすすめします。

屋根の劣化状態をよく確認し、下地までは劣化していない場合・この先長く住み続けるかわからない場合はカバー工法でも十分補修を行うことができます。カバー工法による費用相場は55万〜150万円前後です。

築20年以上で過去に一度も塗装をしたことがない場合や、屋根の下地まで劣化が進んでしまっている場合は、葺き替えによる補修工事が必要です。

葺き替えによる補修工事による費用相場は70万〜180万円前後ですが、建物が築20年以上経過している場合は、今後必ずしていかなくてはならないメンテナンスのことを考慮し、劣化状況や痛みの有無に関係なく葺き替えを検討することをおすすめします。

DIYによる補修が出来るケースはひび割れのみ

屋根の補修をDIYで行うことができるのか、疑問に思う方も少なくないかと思います。

実はスレート屋根の劣化症状にはひび割れ・欠け・雨漏り・棟板金などの浮きなどがありますが、この中でもひび割れの劣化症状に対する補修工事はDIYで対応することが可能です。

屋根の状態によってもDIYが可能であるかどうか変わるため、DIYを検討している方は事前に念入りにチェックをする必要があります。

下記では、DIYによるスレート屋根の補修工事の方法について紹介します。

DIYによるコーキング材を使用したひび割れの補修方法

屋根表面に細かいひび割れが見られる場合は、コーキング材による補修工事を行うことができます。補修方法は単純で、ひび割れ部分にコーキング材を塗布するという方法です。

コーキング材は、ヘラで厚みが3mm程度になるようにしっかりと馴染ませることがポイントです。

コーキング材の塗布による補修工事を行う際は、事前の表面のコケなどをしっかりと除去し、養生などもしっかりと行った上で行っていきます。

ただし、屋根が急勾配な場合は素人によるDIYは大変危険なため、専門業者に依頼をする方が良いと言えるでしょう。

屋根が急勾配でない場合でも、天候やお住まいの状態、立地環境などを考慮し、少しでもDIYを行うにあたり危険が生じると判断できる場合は自力での補修工事は避けておきましょう。

アズベストが含まれたスレート屋根の処分方法

2004年以前に施工されているスレート屋根には、アスベストが含まれている可能性があります。

そのため、スレート屋根の葺き替え工事を行う際は屋根の撤去費用がかかることを覚えておきましょう。

アスベスト含有のスレート屋根を撤去する際にかかる費用は、1㎡あたり20,000円〜85,000円です。

ただし施工業者によってはさらに安く撤去することができる場合もあり、またアスベスト飛散の危険性度合いなどによっても撤去費用は大幅に変動することがあります。

アスベストを含んでいないスレート屋根の葺き替え工事を行う際は撤去費用がかからないため、もしもアスベスト含有のスレート屋根の撤去費用により予算をオーバーしてしまうという方は、一度カバー工法でリフォームを行い、数年かけて葺き替え工事の費用を貯蓄することもおすすめします。

まとめ

スレート屋根の種類、補修工事の方法や費用相場について解説しました。

もしもお住まいのスレート屋根に劣化が見受けられた場合は、劣化箇所や状態をよく観察して最適な補修工事を行いましょう。

また、DIYを行う際も先述した注意点を踏まえて安全に施工を行うことが重要です。

雨漏りなどのトラブルが発生してしまうと修理費用も高額になってしまうため、定期的なメンテナンスや状態チェックは欠かさず行い、安全で快適な暮らしを続けていきましょう。

この記事のライター:外壁エージェント編集部
こんにちは、外壁塗装エージェント編集部です。「安心の外壁塗装」をコンセプトに、外壁塗装をトータルでサポートする外壁塗装エージェント。コラムでは、何を基準に業者を選べばよいかわからない、外壁塗装の注意するべきポイントが知りたいなど、外壁塗装にまつわる皆さまのさまざまな疑問にお答えします。外壁塗装アドバイザーによる有益で信頼できる情報をお届けしますのでぜひ参考にしてください。

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